「こんなことがあっても
前向きにがんばる強さもある。
すずさんなら乗り越えられると思います」
「でも、これ以上問題が起こらないように
私たち教師も気をつけます」
と言ってくれました
とはいえ、
ポンコツ担任Y先生は
きっとわかっていないだろうし、
私もすずの様子をしっかり見て行こう
と思いました。
鍵の一件でH先生、S先生に叱られたからか、
Rちゃんたちのイジメは少し収まり、
無視は相変わらず続いていましたが、
その後は大きな問題は起こらず
過ごしていきました
そんな中、翌年のPTAの役員選挙があり、
私はしっかり選ばれてしまいました
小学校のときから参観日に授業を見に行っても、
全体の懇談会には全く出席しなかったし
小学校のママ友が全く居ない私は、中学校でも保護者の誰とも
話すことが無かったので、
まさか選ばれるとは思ってもいませんでした
それで、他に選ばれた人を見てみると、
小学校の頃から目立っていたお母さん以外は、
合唱コンクールで
ピアノを弾いた子のお母さんなど、
子どもが目立っていた人が選ばれていました。
あ…すずがイジメにあってるから、
ある意味目立っているのか
と妙に納得。
役員内での任務には
持ち前のくじ運の良さで
大きな役職には付かずに済みました
私がついた役で
一緒になった他のクラスの
お母さんたちと話すことが増えて、
ここで初めて先生たちの噂話を
聞くことになりました
上の子が居たり、
子どもが軽い発達障害で
よく学校に出入りしていたりと、
私よりもかなり学校事情に詳しい
お母さんたちでした
そこで初めて、
保護者からの目線のY先生の話を聞きました
Y先生は指導をしている部活の成績がいいので、
その部活を強豪チームにしてきた実績は
ありましたが、
担任をするクラスは学級崩壊をすることもあり、
担任の先生としては評判は悪かったのです
やはりそうだったのか…
そのお母さんたちにすずの話をすると
「運が悪いとしか言いようがない」
と言われました
つづく…