私は大嫌いな弟と2人姉弟だったので
ずっとお姉さんが欲しかったのです
4人でいるととても居心地の良い、
末っ子気分を味わせてもらえて
嬉しくてとても幸せでした
その温泉旅行から9ヶ月後、
くぅ姉さんのご主人が亡くなりました
脳卒中だったそうです
もうじき四十九日の法要があるというときに
くぅ姉さんから電話がありました
電話から3日後には
くぅ姉さん宅に来ていました。
くぅ姉さんは電話では気丈にしていましたが、
心配だったのです
会ってみると泣いたりすることもなく、
荒れることもなく、
たんたんとご主人の最後の状況を
話していました
ご主人は小さな会社を経営していたので、
今後どうするか、とか、
くぅ姉さん息子くんのことなどを聞いて、
少し落ち着いていたようなので
安心して話を聞けました
元々そんなにベッタリとした夫婦でもなく、
くぅ姉さんは好きな人ができて
その人にアピールしていたことも知っていたので
(相手は既婚者で、くぅ姉さんの片思いで振られてましたが)、
ご主人が急に亡くなったことは
ショックだとは思いましたが、
そんなに取り乱すことはないだろう
と思っていました。
ところが、
「しばらくはたいへんだろうけど、
落ち着いたらまたうちに
くぅ姉さん息子くんと遊びにおいでよ」
と言ったら、急に顔つきを変えて怒こりだし
「そんなの行けるわけないじゃない‼️
一周忌の喪が明けるまでは
旅行なんてできるわけないでしょ」
と激しい口調で言ったのです
戸惑いましたが、
「落ち着いたら来てって言うたやん
一周忌終わってからでええやん」
と冷静に言うとあ…という表情になり、
「うん…」
とだけ言いました。
くぅ姉さんは謝れない人なのです
やはり、まだ気持ちの浮き沈みがあるんやなぁ。
他に好きな人ができてても
長年、夫婦として連れ添ってきたんやから、
急に亡くなったら情緒不安定になるんやなぁ
とそのときは思ったのでした。
つづく…