言い方を考えれば良かったと反省しましたが、
私から連絡することはしませんでした
それから2年経ったすずの小学校卒業式に
Yくん母子が来ていました
卒業式が終わり、門のところに向かうと
母子でいたのです。
卒業生は門の卒業式の看板のところで
写真を撮るので必ず通るところです。
ビックリしました
Yくんの卒業式は1日前だったそうです。
Yくんママは前と同じ笑顔で近寄ってきました。
「すずちゃん、卒業おめでとう。
くぅちゃん、ごめんね…」
と謝ってきてくれました。
「アホやなぁ、ほんまに。アホやわ」
と言うとYくんママは泣き出しました。
引き寄せてハグしました。
「あのとき、酷いって言われて怖くなって
ずっと連絡できひんかった」
「私は寂しかったんやで。
大事に思ってたのに、
一生付き合える友だちやと思ってたのに、
なんで連絡くれへんかったの?って」
「ほんまにあのときは余裕が無かった」
「もう、やめとこ。
私も言い過ぎて悪かったって思ってる」
ハグをやめて顔を見て
「今日は予定あるの?」
「約束がある」
「ほな、また今度こっちに来たら連絡して。
待ってるから」
「他の人とも話したいやろ。またね」
Yくんママは何も言わず
涙をふきながら、うんうんとうなづいていました。
Yくんは仲が良かった男の子の友だちたちと
キャーキャー言っていました
私とすずも門の前の卒業式の看板で写真を撮り、
帰宅しました。
Yくん母子と会ったのはそれが最後でした
卒業式後Yくんママからは
1度も連絡はありませんでした
しばらくは連絡をくれるだろうと
期待していましたが、
1年が過ぎる頃には諦めました
結局私はYくんママにとって
何やったんやろうなぁ
と、ときどき思い出しては
少し残念な気持ちになります。
でも卒業式のときに話せたことで
少しは気持ちがラクになりました
声をかけてくれただけでも
ありがたかった
と思うことにしました
おわり