腕足動物・8
イタイトゥーバ層の腕足類化石の研究は、中国地質大学(China University of Geosciences)のZHong-Qiang Chenがファースト・オーサー(筆頭記述者)で新潟大学のJUN-ICHI TAZAWAやブラジル石油公社のメンバーなどがまとめた論文が2編あり、早々に入手した。
論文に載っているイタイトゥーバ層の腕足類化石
研究論文の腕足類化石の産地は、イタイトゥーバ近郊のカイマという場所にある石灰岩採掘地である。
カイマの化石ポイント
カイマの化石産出、柱状図
論文写真を見ると、まあまあ保存良好の化石のようである。以前から持っていた古い文献に、
「砂岩にプロダクタス、頁岩にはリンギュラなどの腕足類、魚の鱗が産出し、その他にコケムシ、コノドントなどの化石が石灰質砂岩から産出。上部に向けて粘土質になり、440mの厚さに達するイタイツバ累層では、細粒砂岩、頁岩、ドロマイト、石灰岩の中に、三葉虫、ウニ、腕足類、コケムシ、二枚貝及び巻貝などの化石を含む……」、という記述もあった。
続く