セハード地域からアマゾン・1
楯状地という言葉がある。ウィキ辞典では、「先カンブリア時代の結晶質火成岩と高度変成岩が露出する広い地域を指す。楯状地を構成する岩石は5億7千万年以上前に形成され、時には20億-35億年前のものもある。先カンブリア時代後の地殻変動の影響をほとんど受けず、楯状地の縁辺やプレート境界で見られる地質活動と比べて、造山運動、断層運動や、他の構造運動が非常に少ない、比較的平らな地域である……」、と記されている。
南米の基盤、古い地図
南アメリカ大陸では、ブラジル楯状地(Brazilian Shield)が有名だね。上の基盤地図では、アマゾン堆積盆地を挟んで北側が、ギアナ楯状地になっているけど、アマゾン地底の深くで、この2つは連続していることがボーリングで認められた。楯状地という言葉自体が、最近は廃れ気味で、クラトン(安定地塊)という語で表現されることが多くなった。
西ゴンドワナのクラトン
さて、ブラジル中央部には、ブラジル高原(Brazilian Highlands)がある。アマゾニアン・クラトンの南側とサン・フランシスコ・クラトンにかけて、先カンブリア代岩盤や堆積盆地で基盤が構成されている。
ブラジル高原の一角
高原の形状は、いわゆるテーブル・マウンテン型である。すなわち、頂上部が平たい。サバンナ気候にあって、ブラジルでセハードと呼ばれる植生が占めている。
続く