夢釣り行脚・南部パタゴニアの秋・その28
明日はもう南部パタゴニア地方をおさらばである。今晩は、海鮮レストランで一人寂しい宴会といこう。イカ、タコ、エビ料理を注文したけど、ことごとく失望した。明らかに冷凍の味がしたからである。もう、ここには二度と来ないぞ。唯一、気に入ったのは、“コウテイペンギン”というビールの銘柄だけだった。
あまり美味しくなかった(涙)
早朝、ガストンに空港まで送ってもらって、バイバイ。また来るからね。アルゼンチン航空便は、パタゴニアから首都ブエノス・アイレスまで直行。市内のホテルに入る。近くのスーパーでパタゴニアという銘柄のビールとツマミを買って、ホテルの部屋で一人宴会。気軽に食える点で、昨晩のレストランより楽しかった。
今日の晩餐
翌日、市内にある有名なアルゼンチン自然史博物館に行く。もちろん、化石の展示を観にいくんだ。アルゼンチンは、恐竜化石の宝庫として知られている。ちょっと前までは、知名度のある恐竜と言えば、北米が群を抜いていた。チラノサウルス、トリケラトプス、ステゴサイルス、などなど。これらは、陸塊としてローラシア大陸の連中である。
ローラシアとゴンドワナの分離
対して、南米恐竜は、いわゆるゴンドワナ大陸の系統だ。ローラシアとゴンドワナの陸性動物は、中生代のジュラ紀以降では、かなり様相が違う。2億年くらい前に分離していたからである。
肉食の恐鳥
アルゼンチンは、恐竜だけでなく、独自に発達を遂げた新生代の鳥類や哺乳類も面白いのがいた。たとえば、テラー・バード類である。肉食の恐鳥は、体高3メートルもあり、大きな頭蓋に鉤型の鋭い嘴を持っていた。
剣歯有袋類
南米の新生代哺乳類には、肉食ものが多くないけど、テラー・バードと張り合っていたのが、ボルヒエナ類である。この仲間の白眉は、剣歯有袋類の一つチラコスミルスだ。
続く