夢釣り行脚・南部パタゴニアの秋・その4
世界中のフライ・アングラーには、トラウト至上主義という感覚が根強くある。たしかに昆虫を主食にしている鱒たちを釣るのにFFは理にかなっているし、ヨーロッパでの古い歴史もある。本来アングラーは貪欲の塊(笑)である。より大きな魚をできるだけたくさんゲットしたいし、それを自慢もしたい。ヨーロッパ、アメリカ北部では、釣り師がたくさんいて、なかなかオレだけが大物師の有頂天をやりにくい。そこで、ニュージーランドが脚光を浴びた。しかし、NZも釣り師が多くなった。そんな訳で、パタゴニアはFF屋には最後の聖域と認識されている。
パタゴニアン・アンデス
パタゴニアのトラウト・フィッシングには、2つのシチュエーションがある。一つは、アンデス山脈の斜面地域。もう一つがパタゴニア・アウストラル、すなわち南部の平原地域である。前者は、湖沼&山岳渓流がメインであり、後者は、湖沼&スプリング・クリークである。
パタゴニア・アウストラルのスプリング・クリーク
本来のスプリング・クリークってのは、湧水から発して流れる河川なんだけど、一般にFFでは平原を静かに下り、急流や瀬のない様相の流れを、そう呼んでいる。山岳渓流とスプリング・クリークでは、まったく渓相が異なっている。もちろん、釣法も大きく異なる。ちなみに、山岳が卓越する極東島のトラウトの棲む河川には、スプリング・クリーク風の流れがたいへん少ない。
FF用のインジケーター
最近人気になってるFF釣法にルースニング、すなわちインジケーターを使ったウキ釣りがある。これは瀬などがあって流れる渓流で威力を発揮してくれるけれど、スプリング・クリークで使うことはほとんどない。スプリング・クリークでは、浮かせるドライ・フライが定番であり、視覚的にもそれが一番楽しい。まあニンフ(水棲昆虫の幼虫系)を沈めるのも悪くはない。
続く


