中南米クリエーチャー美形の研究:その12
究極の造形
頭部がマル美なビワハゴロモをやったから、もっと奇抜造形なヤツをやろう。ツノゼミ類である。昔っから自然科学の入門教科書に、何のために飾られたのか判らない不思議、として登場するのが定番だった。オレは子供の時から、学者ってバカじゃねぇの? 、と感じていた(笑)。己の観察力の不足を認めるような、自分で自分の首を絞めるようなことをエラそうに書くアホなのかい? 理由がなくては、そういう風に進化してこないに決まっているじゃん、おっさん。
オレがヨツコブツノゼミを始めてアマゾンで観察したのは、日本人移民で知られたトメアスーだった。昆虫好きで移民した某氏の庭。しかし、おそろしく小さい(笑)。そして、即座に小型のアリの擬態だろうと思った。学者ってだれかヒトの書いたお話しを軽く引用はするくせに、実際にフィールドで観てないもんなんだ。
アマゾン密林歩きで一番に恐怖なヤツって言えば、たまにしか出てこない毒蛇でも、滅多にでてこない巨大アナコンダでもジャガーでもない。それはアリ類である。なにしろ、そこらかしこにウジャウジャいる。日本と違って攻撃的な種類が多い。毒もなかなかあって、痛いし痒いし腫れる。サシアリ系は、アシナガバチよりもずっと痛い。それに擬態するクリエーチャーは理にかなっている。
前に書いたけど、アリとハチってのには大差がない。
アマゾンのツノゼミ類の多くは、指を近づけると一瞬で跳ねるように逃げる。飛ぶのはそれほど早くはないけど小さいから観にくい。長距離の飛翔は苦手みたい。捕り逃がしても、同じ樹に戻ってくることがある。
アマゾンには、たいへん多くの種類がいる。微小昆虫(大きくて1cm)なんで、標本箱を満たすのは容易な作業ではない。55x44cmくらいのドイツ箱(標本箱)が一つあれば、もし自家採集品で各種♂♀ペアだけで埋めていったら、最低で20年、もしかしたら一生かかるかも知れないね。
実を言うと、オレも20年くらい前、アマゾン・ツノゼミのコレクションをちょっと始めたことがあるんだ。しかし、すぐに挫折した(笑)。もちろん種類を集めるのが大変なんだけどこの蟲、トンボと同様に乾燥標本にすると結構、その色が枯れてしまうんである。美を求めるオレとして、それに耐えられなかった。
つづく
グランデ・オガワとアマゾンの猛魚を釣ろう!
http://amazonfishing.blog134.fc2.com/blog-entry-142.html
●アマゾン猛魚・頭骨博物館
http://amazonfishing.blog134.fc2.com/blog-entry-81.html
●シングー・クラフト





