博物画のお話し(付ピーコックバスの研究)・9
テメンンシス・1
Cichla temensis (1)
最新作画は、ピーコのシクラ・テメンシス、シクラ・オリノセンシス、シクラ・ニグロマクラータである。この学名の羅列を聞いて、その意味が判るサピーはたいしたもんだ(笑)。まあ、アイスポット・シクリッドのマニアとか、ピーコックバスの学名探求に身を捧げるオタク系アングラーなら即座に見抜けるでしょう。そうです、ブラジル・アマゾンの北岸に流入する最大の支流ネグロ河に生息する種類たちである。新作の完成を祝して、前にやったブラジル高原系ピーコの続編、「博物画+シクラ属の研究」シリーズをブチかます。始めは、テメンシス種から。まず、18世紀の博物学者のウォレスがネグロ河奥地で描いたエンピツ画を載せよう。
本種は、史上最強の博物学者と謳われるフンボルトが親友の植物学者ボンプランとオリノコ水系とネグロ河源流を踏破したときに得た標本から1821年に記載された。いわゆるジャイアント・ピーコックバス系の代表格だ。
本種の外観的な特徴は、以下の3つがキモである。
①3本の黒いバーは、側線を越えて腹部まで細長く、直線的である。この直線的というトコが重要で、他のジャイアント・ピーコックバス系では、ここの太さが変わったり途切れたりする。②頬部の黒雲状の斑紋は、他のジャイアント・ピーコックバス系より大きめに広がる。③胸ビレ後部の腹側部に、側線と並行した方向に延びる雲状の黒斑がない。
マップの①は、もちろんネグロ河水系である。中下流にはまったく急流がない河なので広範囲に分布している。
ネグロ河の大きな支流ブランコ川系支流にも広く生息する。
マップ②は、オリノコ水系である。ネグロ河とカシッキアーレ水路でつながっているから当然と言えば無論の分布領域だ。
マップ③は、ネグロ河傍系のプレート・ダ・エヴァ川、ウルブー川、ウァトマン川河口部~バルビーナ・ダム下までの小型河川。
マップ④は、マデイラ水系の下流部である。
マップ⑤は、オリノコ河の支流だけど、人為移植で入ったと聞いている。有名な釣り場にヴェネズエラのグリ・レイクがある。
マップ★は、グリーン・ディスカスで有名なテッフェ湖。文献では、ここも分布地になっているけど、オレは確認していない。
以上の画像を見ただけでは、外観上の地域ヴァリエーションの区別は難しい。でも微妙な違いはあるに違いない。分布の辺境部で同じジャイアント系であるシクラ・ピニーマとの交雑が考えられるからだ。
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