その18・南米の白亜紀化石・4 | 南米・鳥獣虫魚・探遊

その18・南米の白亜紀化石・4

前々回に挙げた、「世界最大級・肉食竜の比較図」で抜きんでてトップだったのが、スピノサウルスだったね。クレタに出現した魚食い恐竜系列。エジプチクス種の推定全長17m。ジュラッシック・パークⅢでティラノに勝ったヤツ。でも、ホントは弱かったとブツブツ言うクレーマーもいる(笑)。


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グランデ画伯のイラスト・スピノ


スピノサウルス類は、ブラジルでも何種類か知られている。2011年記載のオシャライアは、マラニョン州の頭骨一部から記載された巨大もの。大げさ好きのブラジル古生物学会では、全長14m、体重7トンとスピノサウルス・エジプチクスに迫る推定をしている。


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オシャライアの頭部イメージ


ブラジル・スピノの古い記載には、アンガトゥラマがある。実はイリテーター(イリタトル)ってスピノと同一個体標本らしいんだけどね。イリター(発音は、イヒターに近い)ってラテン語動詞は、イライラさせる、ってな意味だ。命名には、おもしろクダラナい所以がある。記載タイプ標本になった頭部化石は、セアラ州アラリッペで掘られた。ちなみにブラジルでは、輸入許可のある外国産なら売買できるけど、国産化石を商売にするのを禁止している。標本は、すみやかに権威ある博物館に無償で寄付しなさ~い、って法令である。しかし、田舎で泥にまみれて化石を掘っている古物ヤマ師連中は、お金が欲しいに決まっている。それには、密売しかな~い。


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アンガトゥラマ頭部


幸い(?)、先進国の不良外国人がどっかの博物館や大学から資金ゼニを引っ張って、闇の買いつけをやっている。新種らしき恐竜頭骨なんぞは、いいお値段がつく。もちろん骨が多く残っているものほど値があがる。そこで、ブラジルのヤマ師は、うひひと考えた(オレじゃないよ!)。骨の部分品がまだ続いているかのように、いかにも岩質と似た強固なモルタルを塗りつけ、偽のマトリックス(母岩)を造形アートしたのであ~る(笑)。標本は、最終的に大英帝国ポーツマス大学のデヴィッド・マーチルがファースト・オーサー(論文筆頭)になって、5人のミット(合同)で、スピノサウルスの一種として記載された。5人の内の誰が化石クリーニング担当だったか知らないけど、母岩を砕いても削っても、骨の延長が出てこない(アタリマエだ)。研究者たちは、母岩がモルタルによる捏造だと知るに及び、おおいにムカついた。そして感性のカケラもない、最低級の学名(属名)、イリタトール(イライラさせるトカゲ)ってのをホントにつけてしまった(大笑)! ラテン・ブラジル vs ゲルマン・エゲレス。スピノ勝負、前者の圧勝!


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アンガトゥラマのイメージ


イリテーター化石産地とまったく同地点で1996年に掘られてブラジルで記載されたのが、アンガトゥラマなんであ~るよ。


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