ベイト研・11:眼球の研究・2 | 南米・鳥獣虫魚・探遊

ベイト研・11:眼球の研究・2

魚のめんたま模様


脊椎動物の眼球は、脳パーツから派生している。だから、もちろん眼の位置は頭部にある。アングラーがよくご存知のように、フィッシュ・イーターたちは、エモノとする小魚の眼を狙ってくる。理由その1は、眼の辺りをキズつければ、脳の破壊に近い、すなわち運動機能に致命的なダメージを与えられる。


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魚のウロコ並び


理由その2。小魚のウロコは、泳ぎの関係から頭部から尾部の方向に重なっていて、戻り止め機能がある。すなわち、尾っぽを捕まえると、スルっと逃げられやすいけど、アタマを捕捉すればロストが少ない。飲み込むときにも楽チ~ンである。ブラジルでは、下写真のような女の子の髪の編みかたをエスカーマ・デ・ペッシ(魚のウロコ)と呼ぶ。


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関係ないけど、エスカーマ・デ・ペッシ


眼は英語のアイ。おスペでは、オッホ。おポルでは、オーリョ。ラテンでは、オセラ(ocella)だね。オケラって読んでもいいけど、金がない虫みたいで貧相だ(笑)。


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ブラジル、ロライマ州でフライで釣った原種シクラ・オセラリス


魚類の学名の種小名で、オセラリスとかオセラータスを冠している魚がいる。身体の一部に、眼球のような模様があるって特徴を意味している。前者はピーコックバス類の一種シクラ・オセラリス、後者はオスカー、すなわちアストロノータス・オセラータスが有名だね。


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オセラータス種じゃないけど、オスカーの一種(ペルーアマゾン)


シクラ属もアストロノータス属も、シクリッドだ。魚類の中で進化群のスズキ目(もく)に含まれるから、色彩細工にもダ・ヴィンチ並に芸が細かい。白眼部分も金色や赤にして、かなり鮮明だ。魚類学者さんほどの知能はないだろう動物にも、これは眼球に見えるに違いない。ピーコもオスカーもけっこう大型で、こいつらの成魚の野生プレデーターは、水鳥やカワウソ類なんかだろうね。鳥類や哺乳類は、もちろんメダマを標的に攻撃することを知っている。眼つぶしをかけたはずなのに、尾だと思ってた方向にチャチャっと逃げられた、ってのを期待したペイントだ。


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オガーズ旧作3Dスプーンで釣ったアラグァイア河支流のシクラ・ケルベリー


昔むかし、極東にいたころのお話し。記憶では科学雑誌の「アニマ」だったと思う。シクリッドの尾柄のメンタマ模様についての研究を、某魚類学者さんが記載したことを紹介していたのを読んだことがある。生物屋が好きな、ツブシ研究(笑)。『多くのシクリッドは、親が稚魚を守る。稚魚のメダマ模様をペンキで塗りつぶした群と、塗りつぶしなし群を作って、親に食われる%を比較した。結果、塗りつぶし群は、塗りつぶしなし群より食われる頻度が高いというデータを得た。そして、メンタマ模様は、息子や娘を食っちゃわないためのサイン、つまり自分の子供を判別するために機能する、と結論した…… 』 長じて、アマゾンに住んじゃうことになるとは、オレは夢にも知らなかったから、ふぅ~ん、そうなんだ、という印象しかなかったけど。


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ピーコックバスの稚魚(シクラ・モノクルス)


アマゾンのフィッシング・ライフを重ねるにつれて、「稚魚食い禁止」のご論説にやや疑問を持つようになっている。例えば、シクラ属稚魚は、メダマ模様が明瞭でな~い(笑)。釣ったピーコックバスの胃中から同種の稚魚が出てきたのも観た。学者さんの高説がマチガイである、とは言わないけどネ。


アマゾン猛魚・頭骨博物館

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