最後の裸族、アララ | 南米・鳥獣虫魚・探遊

最後の裸族、アララ

2.最後の裸族、アララ


アルタミラ地方が世界に誇れることは、デカいだけじゃない。この地方で世界的に有名なことが、まだある。それは、先史時代の裸族たちが、もっとも最近まで残されていた地域であることだ。


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今はみんなカラフルなパンツをはいてる


シングー河流域のアルタミラ地方は、1874年にブラジル政府からソウゼル郡に認定され、1911年からアルタミラ郡とされている。


シングー河の探険史は、FC2ブログにあるんで、そっちを見てちょうだい。

http://amazonfishing.blog134.fc2.com/blog-entry-50.html


この地方は、やっとこ19世紀末になって探険調査が少しづつ始まった。20世紀に入って、ロンドン将軍やセルタニスタ(森を知る者)のボアス兄弟などの尽力によって、いろいろな裸族が次第にパンツをはくようになっていった。


アルタミラ地方で最後まで未接触だった部族が、アララ族である。アララとは、鳥のコンゴウインコのことである。その存在は、けっこう古くから知られていたけど、人類学者は1940年代に全滅したらしいと考えていた。それが、1970年、トランス・アマゾニカ(アマゾン横断道路)建設の最中、ひょっこり道路に現れて、隠れんぼしていたのがバレた。日本にもそういうヤツいるけど、パンティを盗みに来たのかも知れない(笑)。しかし、工事人に騒がれて、奥地に逃げていった。彼らが、やっとこ政府からパンツを支給してもらえるようになったのは、1983年ころからである。最後の集団との接触は、1987年。たったの20年ちょっと前であるね。ちなみに、現在のアララ族は、ロッジに近い支流イリリ地区に住んでいる。



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アララ族のむすめさん


アララ族は、昔はトカンチンス河からタパジョース河までの広範囲にいた。かなり大きな集団だったようだ。しかし、戦闘に明け暮れて、多くの地区で消えてしまったらしい。


面白いことにアララ族は、アマゾン流域に多いトゥッピ語幹の言語でも、マクロ・ジェ語幹の言語でもない、カリビ語幹の言葉を喋る。カリビってのは、前にブログで書いたけど、「人食い人種」も意味するカリブ海の語源だね。この言語族は、昔は遠くキューバ辺りまで勢力を広げて、中米の古代マヤ人も、捕まると食われちゃう、と恐れてた。


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http://amazonfishing.blog134.fc2.com/blog-entry-81.html

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