南米コーヒー考 | 南米・鳥獣虫魚・探遊

南米コーヒー考

コーヒーは熱帯植物だけど、原産地は新大陸ではない。アフリカだったか、中東辺りだったよね。コロニゼーション、植民化が始まってから、新大陸に持ち込まれた。


史実によると、ブラジル最初のコーヒー園は、アマゾン地方のベレン近郊にできた。たいへん実が成った。農園主はぬか喜んだけど、アマゾンでの栽培には、大欠点があったのだ。四季感が薄いので、年がら年中、次から次に結実し、収穫期がないのである(笑)。


日本人移民をブラジルが受け入れたとき、コーヒー労働者として雇用された経緯があるけど、収穫にたくさんの人件がいる。ところがアマゾンでは時期というものがないので、効率よく人手を投入できない。そんな理由があって、コーヒー栽培地は、四季のある南方に移っていった。


アマゾン地方の田舎を歩いていると、庭にコーヒー樹が植っているのをよく観かける。赤い果実がたわわに成っている。もちろん自家消費用に植えたんだけど、そんな家庭を訪問して、これはウチのコーヒーよ、と言われて出されたことは滅多にない。コーヒーは飲むまでに、収穫⇒果肉落とし⇒乾燥⇒焙煎⇒粉砕、という面倒な作業がある。しかし、粉になったのが安価で、どこでも売っている。買ったほうが、だ~んぜん楽だし仕事が早い。



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シングー河畔、庭のコーヒー


コーヒーは各国で煎れかたが違うけど、ブラジリアンといえば、デミタス・カップでちょこっと飲むのが基本だ。「闇夜のように黒く、太陽のように熱く、愛のように甘い」がベストとされている。黒いのは煎りが強いからだ。ブラジルにはアイス・コーヒーは存在しない。冷えた液体は、コーヒーと認知されない。グランデ・オガワはコーヒー大好き。アモール(愛)も嫌いじゃない。でも、30年以上ブラジルに住んだ今でも、甘過ぎるコーヒーが苦手だ。てなわけで、自分で煎れて飲むことが多い。


美味しいコーヒーは、香りが重要ポイントだ。苦いのは悪くないけど、煎りが強すぎると、ややそこなわれる。今までブラジル・コーヒーでイケテると思ったのは、ミナス・ジェライス産オーガニックのトルマリン。日系農園で作っている。


ペルー・コーヒーは、一般に最低だ(笑)。けっこうましなホテルでも熱湯+インスタント粉がでてくる。この国には、コーヒー文化の歴史がなかった。しかし、フジモリ以降、ちょっと事情が変わりつつある。日系大統領が低地アンデスのコカイン畑を焼き払ったとき考えた。気候が似ている隣国コロンビアは、輸出で大儲けてしてるじゃないか、ウチもやろうぜ。最近は、もとコカイン畑で良品コーヒーを栽培してる。タラポートで作っているオーガニックは美味しい。グランデ・オガワのお気に入りは、オロ・ヴェルデという銘柄。


経験の範囲内だけど、アルゼンチン・コーヒーは美味しくなかった。インスタントも苦味がなくて、たいへん不味い。


コロンビアは、やっぱ美味しい。クソ寒いボゴタのエル・ドラド空港で深夜に飲んだとき、今まで経験したコーヒーで一番美味しかった気がした。だもんで、旅行中に入手できる機会があったら、なるべく買っておく。最近、アジトで飲んでいるのは、下写真の2つの銘柄。



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コロンビアのファン・ヴァルデスとオマ


面倒なときは、ブラジル・ネスカフェだけどね(笑)。