グランドキャニオン
<<グランドキャニオン>>
地球上には不思議な事、不思議な場所が数多くある。
今回我々が旅をした場所の中にも数多くあった。
ナスカの地上絵、クスコ、マチュピチュ遺跡、アマゾンの大自然、イースター島etc.・・・。
そして今回のグランドキャニオンもその一つだ。
何億年前に隆起した大平原をコロラド川が抉り取った。
その規模は、高さ4000フィート(1200メートル)というからスケールが違う。
このコロラド川の下流にベイクルという場所がある。
そこにはナスカの地上絵と同様、地上絵がある。
その地上絵はインタリオと呼ばれ、ナスカの地上絵が線で描かれているに対し、人などの形が抉り取った形(神の型?)を表したものだ。
アメリカインデアンはそこを守り、そこで神に祈りの儀式をささげるそうだ。
今回の旅の最終章。
我々は、インタリオあるコロラド川の上流グランドキャニオンでセレモニーを行う。
朝6時15分、迎えのバスが来た。
グランドキャニオンまでは、小型飛行機で行く。
その空港までバスで約1時間。
空港に着いた。
小型セスナに乗ってグランドキャニオンに向かう。
セスナに乗るにはバランスが必要だ。
前回のアマゾンでもそうだったが、全員体重を量らなければならない。
みんなは、アマゾンでダイエットした身体もこのところ戻りつつある。
心なし冷や冷やしながら無事軽量終了。
これによって席が決められた。
そういえば、H氏は今回の旅で何回も飛行機乗って慣れてしまったようだ。
セスナはラスベガスを遠めにグランドキャニオンに向かう。
上空から見る地形は砂漠化した平原だ。
高い木は一本も見えない。
そこに青く流れるコロラド川とダム湖がくっきりと現れている。
かつてはインデアンが住んでいたというが、とても住めそうには思えない。
ラスベガスもそうだが、自然と人の共生と生命力を感じた。
グランドキャニオンに到着。
ここからコロラド川まで6人乗りのヘリコプターで下っていく。
我々は2手に分かれて乗り込んだ。
初めてのヘリコプターにわくわくする人、高いところが苦手な人。
さすがのH氏も緊張気味だ。
ヘリは一気にグランドキャニオンの谷間に入っていった。
キャニオンの壮大な壁が目の前をさえぎる。
しばらくしてコロラド川の川沿いのヘリポートに着陸した。
小屋があった。
キャニオンには日陰がない。
小屋に入ると日差しをさえぎり暑さはしのげる。
一旦外に出ると、夏の日差しは肌をじりじりと焼きつける。
砂漠の厳しさを垣間見た。
我々は、乗り合いのボートに乗ってコロラド川を周遊した。
いよいよ最後のセレモニーだ。
船が止まった。
今回の周遊の最上流だ。
此処がポイントだ。
K氏とG氏は無事役割を果たした。
ヘリは元の空港にみんなを運び、我々はグランドキャニオンを後にした。
我々が帰る時、多くの観光客が空港をごった返していた。
グランドキャニオンの人気の高さを感じさせた。
私もそうだったが、一度は訪れてみたい場所なのだろう。
「なぜ此処なのか?」考えてもわからない。
我々の旅は、常にそうだ。
ただ、導きにしたがってそこに行き、そこで行う。
そして、いずれその意味を知らされる。
全てを受け入れる。
そんなミステリアスな旅が間もなく終了する。
午後2時、ホテルに着いた。
今夜はベガスの人気ショー「KA」を見る。
それまで、みんな自由行動だ。
何人かは、ラスベガスにあるジェットコースターに乗りに行った。
H氏も誘われて向かった。
大した高低差はないのだが、ビルの間を走っているのと、ちょっと老朽化していることもあって結構スリルがある。
1時間ほどでホテルに帰ってきたH氏は、もう2度と乗りたくないと言っていた。
みんなは暫くホテルの部屋で休憩した。