昭和天皇の料理番 秋山徳蔵 
20歳で本場フランス料理を学び25歳で京都で開催される天皇陛下の食事会で、外国からの来賓の舌を満足させることが出来た初めての日本人。それまで、国賓がいらしても、欧風料理は本格的ではなく、ひどいものだったとか。若き料理人が、素晴らしかったのは「食べ物には小さい頃から馴染んだものが美味しいと感じる」ということ。特に最初にお出しするスープには趣向を凝らした。日本ではあまり食べられないザリガニは欧米ではよく食べられた。しかし、日本のザリガニは泥臭くて食べれない。北海道に美味しいザリガニがいるという情報を得て、3000匹のザリガニを2ヶ月かけて輸送。途中きれいな川でザリガニを休ませながら送ったらしい。ザリガニは新鮮でないと美味しくないからだとか。日本には伊勢エビとか、蟹とかもっと美味しい食材があるのに、それを使わなかったのは、海外からの来客の舌を、馴染みの食材でもてなすことにこだわったからだとか。小さい頃に食べた味が、楽しい思い出と共に美味しいと感じさせるらしい。そういう意味でマクドナルドが子供たちの欲しくてたまらないおもちゃを付けて、幼い頃からマクドナルドのハンバーガーに慣れさせると言うのは、将来的なお得意様確保に繋がる有益なアプロローチだったのね。