『でっちあげ ~殺人教師と呼ばれた男~』
2025年製作/日本映画/上映時間:129分
監督:三池崇史
出演:綾野剛
柴咲コウ
木村文乃 ほか
2003年に教師による児童へのいじめが認定された体罰事件の真相を追った福田ますみのルポルタージュを映画化した作品です。
監督は『悪の教典』などの三池崇史。
いじめを告発された教師を綾野剛、告発した保護者・律子を柴咲コウが演じ、亀梨和也、木村文乃、光石研、北村一輝、小林薫、小澤征悦、髙嶋政宏らが共演
あらすじ
2003年。小学校教諭・薮下誠一(綾野剛)は、児童・氷室拓翔(三浦綺羅)にいじめ同然の体罰を行ったとして彼の母親・律子(柴咲コウ)から告発される。その情報をかぎつけた週刊誌記者・鳴海三千彦(亀梨和也)が実名報道に踏み切り、記事の過激な内容に世間は騒然とする。史上最悪の殺人教師と呼ばれメディアの標的となった誠一は、誹謗(ひぼう)中傷や裏切り、停職処分などによって日常が崩壊し、絶望に押しつぶされていく。一方で律子を支持する声は多く、550人もの大弁護団が結成され民事裁判へと発展する。
(シネマトゥデイより)
2023年の是枝裕和監督の『怪物』を思い起こさせる内容のように予告編を観て思え、興味を持ったのですが、監督が三池崇史だったので不安もありながらの鑑賞でしたが、蓋を開けてみてビックリ!
ぐいぐいと引き込まれるストーリー。
テーマもしっかりとしていて、これは間違いなく傑作!
「三池、やればできる!」と思いました。
間違いなく三池崇史監督最高傑作です。![]()
冒頭、悪魔のような担任教師の家庭訪問から始まります。
このように担当している教え子を罵り、差別的な発言をする教師がいると思うとと感じ背筋がゾッとしました。
このシーンから綾野剛さんの演技のすばらしさに圧倒。
その差別的な扱いを受けた児童の保護者が学校へ乗り込んできます。
子どもの話しですと、この担任教師から体罰・虐めを受け、自殺の指導までされたとのこと。
担任教師はそのような事実は一切なく、自殺の指導などしていないと否定。
ここから冒頭の家庭訪問のシーンが今度は担任教師の視点で描かれます。
まったく保護者と正反対な描写。
互いの言い分がまったく異なる。
これは黒澤明の名作『羅生門』を思い起こさせる作りでした。
どちらが真実を話しているのか・・・?
謎が深まる中、地元新聞が担任教師の自殺の指導などを記事にしてしまい、その後週刊誌のゴシップネタとして教師の実名が公表されて裁判にまで発展する事態になります。
日本映画でここまで面白い法廷劇と言うのもよかったですし、何より綾野剛さんと柴咲コウさんの演技がすばらしかったです。
「本気で𠮟ってあげることこが、本当の愛」という言葉は今の日本人に失われてしまった大切なものを訴えているようで、心に突き刺さりました。
映画の完成度では『怪物』に軍配があがると思いますが、こちらも負けず劣らずの力作。
観て損のない映画だと思いました。







