こんなのしんでしまえ

脂肪の塊



飛べない天使は地に堕ちた


憎い。

悪魔に囁かれて 騙されていたのだ

純粋無垢な少女だった

どんな言葉に対しても素直で忠順すぎたために

依存していたことに気付けなかった


ハートを射抜かれた天使

悪魔に求愛し

求めすぎたあまりに捨てられた




あまりにも可哀想な悪魔だったので

誰にも愛されない、と 自ら語るのを見て

「わたしが愛してあげましょう」

とか。

白く薄い羽根が生えた脆い翼で

その悪魔だけを抱擁した



心が満たされた悪魔

天使が与えたチャンスで地上のヒトを囲む

ヒトは悪魔の珍しさに

目を奪われ 心惹かれた者もいた

悪魔は地上に降り、天使の暗殺を計画


自分が狙われた身とも知らず

想像以上に愚かだった天使は生かされた

天使は使者


天使は悪魔に従う

天使は 悪魔を救った自分を
救世主 だ と自惚れた

また、

悪魔は わたしを救ってくれた とか

互いが互いを思い

共依存に陥っていたのである


きれいごとはいつまで続いたのか

無垢な天使 空を見上げず

底深い地獄に通うのにも満足できず

永遠に悪魔といたいと願う



いつしか 飛べない翼さえ広げることを忘れ

悪魔好みに 白い羽根を紅く染めた


自ら誓いを立て、

悪魔と契約を交わしたのだった

誓いのサインには 自らの指先を削ったらしい



地獄にいると 天使の良心は汚れていった

しかし 

悪魔の言い成りだったため、

口を引くことができなかった

それが世界の全てだと思い込んでいた


......


天使は目覚める

ここにいてはならないと。



急いで天国に帰ろうとするにも

飛べない天使は飛べなかったので、

帰ることができない


泣いてすがりつくにも 

翼は無く

羽根も生えず


それは「しぼう」だった


彼女は死んだ。




大天使の囁きや 地上に紛れた善人のお告げも

聞く耳を立てなかった

わがままな天使の結末



底を這いつくばる天使

悲しみの涙を流す

涙でいっぱいになったしょっぱい池を見ると

むくんだ 憎い顔があった


骨と皮だけだった軽い手足には

重たい鎖が巻かれていた


縛れた身体がこんなにも不自由で辛いとは....

この時はじめて 天使は知る


悪魔もこんな気持ちだっただろうか。


憎い悪魔が通り過ぎても

冷たい目線すらくれない





16と1度目の冬が過ぎる

裏切られた天使はまた1つ歳を取った


少女の夢は 

また少し離れていった



飛べない天使は 今 餓死を待つのみ。





























こんばんは。
つかぜです。

このブログはこの記事を持って 終わりにさせていただきます。




しかし、

更生の可能性、無きにしも非ず です。


新しい翼を広げてきっと会いましょう。

それまで さよなら。
ありがとうございました。





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