今回はBリーグ34節からサンロッカーズ渋谷と三遠ネオフェニックスのカードをピックアップ。


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地区枠とワイルドカード両方でプレイオフ出場の可能性を残している渋谷と地区優勝は確定だが全体1位の可能性を残す三遠の試合は2試合とも激戦となった。



1戦目


渋谷は持ち味のアウトサイドシュートが決まらず、TOも多く出てインサイドから失点が嵩んでビハインドのスタート。


三遠は引き続きインサイドを攻めて得点源にしていくが、TOからリズムを渋谷に掴まれ始めて同点に追い付かれる。


渋谷は後半に入るとアウトサイドシュートも入り出し、インサイドでも高確率でフィニッシュして前に出る。


三遠はディフェンスで仕掛けて得点源からの得点などで追い掛けるが、渋谷がビッグショットを決められファウルゲームも及ばず5点差で敗北となった。


チームスタッツは3Pが渋谷9/19で47%、三遠9/25で36%と確率は渋谷で成功数は同じだった。


2Pは渋谷が25/48で52%、三遠は21/34で62%と確率は三遠で成功数は渋谷が上回った。


FG全体では渋谷が34/67で50.7%、三遠は30/59で50.8%と確率は三遠で成功数は渋谷が上回った。


FTは渋谷が15/16で94%、三遠は18/18で100%と確率と成功数で三遠が上回った。


EFGは渋谷が57%、三遠は58%で三遠が僅かに効率的だった。


リバウンドは渋谷がOR12本のトータル29本、三遠はOR10本のトータル30本で渋谷が優勢だった。


TOは渋谷が6個、三遠は14個で渋谷はミスが非常に少なかった。


その他気になるスタッツとしてファストブレイクポイントが渋谷11点に対して三遠0点。


TOポイントが渋谷22点に対して三遠8点だった。


個人では渋谷のベンドラメがシュートやカットなどでチームハイの22点と2リバウンドに2アシストで活躍。


アンソニー・クレモンズはシュートやドライブなどでチームハイタイの22点と5リバウンドにチームトップの9アシストでスコアリングとゲームメイク両面で活躍。


負けた三遠はヤンテ・メイテンがポストプレイやC&Fなどでゲームハイの26点とチームトップの10リバウンドに3アシストでダブルダブルの活躍。


コティ・クラークはシュートやFTなどで16点と5リバウンドに7アシストでマルチに活躍。



2戦目


渋谷は高確率でアウトサイドシュートを決めるが、インサイドへのアタックがほとんど出来ずにビハインドから入る。


三遠は渋谷に大量のFTを与えてしまうが、インサイド、アウトサイドでバランスよく得点してリードを広げる。


渋谷はTOを出さない丁寧なオフェンスからミドル、ロング、オフボールでの合わせなど内外から得点し逆転。


三遠は渋谷に大量TOを誘発させるが、FG17%で自身の決定率も欠いてしまい3点差で2連敗となった。


チームスタッツは3Pが渋谷9/24で37%、三遠は8/32で25%と確率と成功数で渋谷が上回った。


2Pは渋谷が14/35で40%、三遠は12/23で52%と確率は三遠で成功数は渋谷が上回った。


FG全体では渋谷が23/59で39%、三遠は20/55で36%と確率と成功数で渋谷が上回った。


FTは渋谷が11/13で85%、三遠は15/17で88%と確率と成功数で三遠が上回った。


EFGは渋谷が47%、三遠は44%で渋谷が僅かに効率的だった。


リバウンドは渋谷がOR10本のトータル39本、三遠はOR8本のトータル33本で渋谷が優勢だった。


TOは渋谷が7個、三遠が9個で渋谷は連日ミスが少なかった。


個人では渋谷のアンソニー・クレモンズがシュートを高確率で決めてゲームハイの29点と7リバウンドで得点を牽引。


帰化選手のジョシュ・ホーキンソンはダイブやポストプレイなどで10点とチームトップの14リバウンドに3アシストで活躍。


負けた三遠はデイビッド・ダジンスキーがシュートやポストプレイなどでチームハイの18点とチームトップの10リバウンドに2アシストでダブルダブルの活躍。


佐々木はシュートやFTなどでチームハイタイの18点と2リバウンドに2アシストで貢献。



総括


2日とも接戦で面白い試合だった。


正直三遠が連勝すると思っていたので渋谷の連勝は予想外だった。


それくらい今季の三遠は栃木や東京と並んで別格のチームであり、渋谷の連勝はプレイオフに向けて大きいものとなった。


1戦目では両チームともにシュートが高確率で決まっており、三遠はメイテンがいることでインサイドで大きな優位性があったが、渋谷のシューティングとともに持ち味の一つであるTOの少なさが三遠に余計なオフェンスチャンスを与えなかったことが効いた。


三遠はオフェンスだけでなくディフェンスでもリーグ上位のチームで、その三遠のディフェンス相手にTOを僅か6個で抑えた渋谷は見事だった。


また、渋谷はリバウンドが弱点のチームであるが、ORを踏ん張って自らの攻撃機会を増やすとともに三遠の攻撃機会を減らすことに繋げたので得意分野だけでなく苦手分野でもアドバンテージを持ってこられたことが勝因になった。


特にTOの差はファストブレイクポイントやTOポイントを見れば分かる通り渋谷に恩恵をもたらした。


三遠はFTの苦手なメイテンがパーフェクトで決めるなど嬉しい誤算があったが、普段通りの確率だったら渋谷ももう少し余裕を持って勝てたかもしれない。


2戦目では三遠はクラークが欠場し、メイテンも制限がある中での出場となったが三遠の強さは健在だった。


打って変わってロースコアの展開で引き続きシュートを高確率で決める渋谷とメイテンなしでもインサイドで果敢に得点する三遠であったが、三遠はTOを前日から大きく減らしたことで前日以上の接戦になった。


TOポイントやファストブレイクポイントで前日のような差がなくなったことからもそれが分かり、三遠の修正力が窺えた。


しかし、クレモンズがクラッチタイムで決定打の3Pを決めるなど勝負強さを見せて渋谷が大きな連勝となった。


広島が連勝したことでワイルドカードでの可能性は難しくなったが、地区枠の可能性は十分に残ることになった。


残りの対戦相手が枠争いの川崎との直接対決と下位の信州ということと三河がゲーム差で1個上にいるので全勝、落とすとしても信州1個くらいに留めないとプレイオフは難しいと予想。


マカドゥの離脱で序盤から苦しんだ渋谷が大逆転でのプレイオフ出場なるか注目したい。


三遠は出場のなかったクラークと状態が良くなさそうだったメイテンがプレイオフに万全な状態で出られるのか心配であるが、今季のサプライズチームだと思っているのでプレイオフでもサプライズを起こしてくれることを期待したい。