今回はユーロリーグからプレイオフQFのASモナコとマッカビ・テルアビブのゲーム5をピックアップ。
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ユーロリーグ参戦2年目にしてプレイオフ進出の快挙を遂げてその快挙がどこまで続くか楽しみなモナコとユーロリーグ常連チームのテルアビブのシリーズは最終5戦まで縺れる大激戦となった。
1Q
モナコは2P、3Pともに6割でFTも8割以上の高確率で得点を伸ばすが、ディフェンスでテルアビブを止められず、大失点を喫する。
テルアビブは2P、3P、FT全てが8割以上の超高確率でモナコとのオフェンス合戦を制し、一挙33点から7点リードで終える。
モナコはモティユナスのドライブ、ロイドのコーナー3P、ヤクバのカット、ジェームズのステップバックミドル、ヤクバとジェームズの3P、ホールのアリウープ、ジェームズのフローターから3点プレイ、ホールのダイブなどで得点。
テルアビブはマーティンのC&F、ボルドウィンとマーティンの3P、ボルドウィンのプルアップミドル、マーティンのポストフック、ボルドウィンのフローターとプルアップジャンパー、ポイスレスのブレイク、ヒリアードのミドル、ブラウンのコーナー3P、ディバートロメオのプルアップ3Pなどで得点。
2Q
モナコはテルアビブのTO連発により開始から15-0の特大ランで逆転すると、パーフェクトなFTと6割以上の2Pを得点源として先行する。
テルアビブは3Pが5割以上で好調だが、TOが大量に出てORも取れなかったことから4分間無得点でアテンプトを全然確保出来ずに4点ビハインドに逆転されて折り返し。
モナコはジェームズのドライブ、オコボのフェイドアウェイミドル、ジェームズのステップバックコーナー3P、モニークのブレイク、ジェームズのステップバックジャンパーから3点プレイ、ロイドの3P、モティユナスのプットバック、ヤクバのプットバック、ジェームズのフローター、ヤクバのブレイクなどで得点。
テルアビブはブラウンのステップバック3P、ボルドウィンのドライブ、コルソンのC&S 3P、ボルドウィンのトランジション3P、ヒリアードのコーナー3Pなどで得点。
3Q
モナコは3Pがほとんど入らず、FTも大量に貰ったのに半分ほどしか入らないなどチャンスを活かせず。
テルアビブはアテンプトに75%を3Pに費やして4割以上で決めるなど得点源にして2点ビハインドに詰めて最終Qへ。
モナコはディアロとロイドのブレイク、モニークのプットバック、オコボの3P、ブラウンのカット、ホールのプットバックなどで得点。
テルアビブはボルドウィンとマーティンとディバートロメオとヒリアードによる5連続3P、ブラウンのドライブなどで得点。
4Q
モナコは序盤で逆転されてしまうが、6割以上の2Pや11本も貰ったFTなどを得点源にすると中盤の10-0のランで再逆転、終盤の7-0のランで突き放す。
テルアビブもFTを10本貰うが、FGが36%と最後の最後で失速してしまい11点差での敗北でユーロリーグ敗退となった。
モナコはディアロのブレイク、モニークのカット、ホールのアリウープ、ロイドの3P、ホールのプットバック、オコボのプルアップ2などで得点。
テルアビブはボルドウィンのブレイク、コルソンのプットバック、ポイスレスのカット、ボルドウィンの3Pなどで得点。
チームスタッツ
チームスタッツは3Pがモナコ7/24で29%、テルアビブは14/29で48%とテルアビブ超高確率で3Pだけで21点もの貯金を作るほど圧倒。
2Pはモナコが25/44で57%、モナコは12/22で54%と確率と成功数でモナコが上回り、3Pでの借金を簡単にひっくり返して貯金にした。
FG全体ではモナコが32/68で47%、テルアビブは26/51で51%と確率はテルアビブだが成功数はモナコが上回っており、アテンプトの差が凄まじい。
FTはモナコが26/32で81%、テルアビブは20/28で71%とモナコはFTでも確率と成功数が上回った。
リバウンドはモナコがOR15本のトータル38本、テルアビブはOR6本のトータル28本とモナコのOR獲得率は凄まじく、ここからアテンプトの差につながった。
TOはモナコが10個でテルアビブ15個とミスの数でもモナコが上回った。
個人スタッツ
個人ではモナコのマイク・ジェームズがミドルやドライブからFTも貰いつつチームハイの21点と5リバウンドに4アシストでマルチに活躍。
ジョーダン・ロイドは3PパーフェクトでFTも10/12と高確率で決めてチームハイタイの21点と2リバウンドに1アシストで貢献。
負けたテルアビブはウェイド・ボルドウィンがFTはなかなか決まらなかったが、シュートやドライブは物凄い確率で決めてゲームハイの27点と6リバウンドに7アシストで3部門トップの大活躍。
ジャレル・マーティンはオフボールでの合わせやシュートなどで12点と4リバウンドに1アシストを記録。
総括
いきなり得点の入れ合いから始まる序盤から全開の面白い試合だった。
いきなり33点も入れたテルアビブが優勢に運ぶかと思えば、モナコがすぐに巻き返すなど目が離せなかった。
モナコが凄かったのはリバウンドで完全にインサイドを制圧したことで、テルアビブにはマーティンやポイスレス、ニーボなどリバウンドの強い選手がいるにも関わらず大差で圧倒したのは脱帽だった。
特にマーティンはオーストラリアではクックスとともにリバウンドを制圧していたのにユーロリーグでは同じようにリバウンドで自在に行かないところがユーロリーグのレベルの高さを物語っている。
モナコはORでポゼッションを増やしたことでオフェンスのチャンスやFTも大量に貰うことになったのが勝因になった。
テルアビブはブラウンのFGでの不調も響いた。
近年では最高クラスのメンバーを集めたテルアビブと2年目ながら同じく凄まじいロスター進化を見せたモナコでQF中で最も勝敗が読めず注目していたカードだったが、欲を言えば両チームとも別のチームとの対戦が見たかった。
テルアビブはコルソンが来季も残留することが確定しているが、マーティンはどうなるか気になる。
日本行きを過去に予想したので日本で見たいが、ユーロリーグ初参加でも問題なくプレイしていたのでユーロリーグ常連チームを転々する可能性が高いと見ている。
そしてユーロバスケットに続いてユーロリーグでも超絶なインパクトを残したブラウンもスペイン2強やトルコ2強あたりに移籍する可能性が高そうだ。
勝ち上がったモナコは2年目のユーロリーグでいきなりベスト4、プレイオフは初めてなのに途轍もないステップアップである。
モナコがどこまで行けるか目が離せない。