代表戦が終わりリーグ戦が世界中で再開してきた中で今回は国内から代替説の栃木vs渋谷をピックアップ。


激しいディフェンスが持ち味の両チームの対戦は久々の試合も影響したのかロースコアの展開で渋谷のミスにも助けられた栃木が勝利した。


チームスタッツを比較すると3Pは栃木6/22で27%、渋谷5/19で26%と互いに苦戦した。


2Pは栃木21/39で54%、渋谷は18/40で45%と栃木が3Pとは打って変わって高確率で決めて精度の違いを見せた。


FG全体では栃木27/61で44%、渋谷23/59で39%と栃木も低めながら渋谷はそれよりもかなり低い数字が出てしまった。


FG%が低いならFTで稼ごうというのが一般的な流れだが、この両チームはリーグ屈指のFT率の低さを記録しており、この試合でも栃木が8/17の47%で渋谷は13/22で59%と共に平均を大きく下回る低確率だった。


栃木はスコット、渋谷はハレルソンとベンドラメのFTが苦手ではない選手が大量に外したのは両チームにとって想定外だっただろう。


特に渋谷はFT苦手なマカドゥが8割近い確率で決めていたので終盤の逆転がかかった場面でベンドラメが2本外したのは勿体なかった。


リバウンドでは栃木がOR14本の総数44本、渋谷がOR9本の総数33本だった。


OR獲得率で見ると栃木は37%、渋谷は23%で栃木がORリーグトップの渋谷を凌駕する強さを見せた。


渋谷はオン1の時間もあったのでそこで栃木にORを取られる場面もあり、栃木はそのORから13点挙げており渋谷のセカンドチャンスポイント5点を大きく上回った。


ディフェンスが互いに激しいこともありTOが両チーム多く出て栃木が16個、渋谷は14個で栃木はTOから14点、渋谷は21点獲得したことからもディフェンスの効果とそこから発生したチャンスを互いに活かしたと言える。


その他特筆するスタッツはないので個人に移ると、栃木はスコットがダイブやバックダウン、トランジションからFG73%でチームハイの19点でリバウンドもトップの15本で2スティール1ブロックでTO1個のみの大黒柱ぶりを発揮。


フィーラーはシュートが好調で3P3/6などから14点と7リバウンド3アシスト1スティール1ブロックでTOなしのマルチな活躍。


日本人では比江島がTO3個出てしまったがシュートやドライブでFG67%で14点と2リバウンド4アシスト4スティールで貢献。


負けた渋谷はマカドゥがペイントアタックから苦手なFTを7/9で決めるなどスコットに苦戦してFGは低めながらチームハイの17点とチームトップの9リバウンドに3アシスト3スティールと多めのTO3個を記録。


ベンドラメはドライブ中心にFG50%で14点と3リバウンド3スティールでTO1個のみと素晴らしい数字だが終盤のFTはやはり勿体無かった。


盛賽はタフ気味のシュートや台湾戦の西田を思わせるディフェンスをよく見ながらの巧みなドライブでFG71%から12点とチームトップの5アシストに2スティールでTO1個のみと素晴らしい活躍だった。


渋谷はやはりケリーがシーズン最初からいたらどうなっていただろうと思わざるを得ない。


渋谷が抱えている課題のいくつかはケリーがいれば改善するであろう部分が多く、今のチーム状況でも東で貯金を作れるならばケリーのいる渋谷を見たかったという気持ちがより強くなる。


今シーズンのケリーの復帰は難しそうに思えるが、その場合に渋谷は来季ケリーを残すのかどうかという点も含めて渋谷の今後は注目かもしれない。