Bリーグ開幕前シリーズ第7弾はサンロッカーズ渋谷。


昨シーズンの渋谷はプレイオフでインサイドの要であるジャクソンの負傷により後味悪い終わり方をしてしまった。


前シーズンから継続したディフェンスの激しさを徹底するために短時間での選手交代や全員交代などリーグ内でも特徴的なベンチワークをする。


オフェンスではジャクソン、マカドゥがポストアップやダイブからインサイドで得点。


オフェンスリバウンドがリーグ1位だったのも2人の貢献が特に大きかった。


ケリーは中でも外でもオールラウンドに得点しチームトップの得点と外国人はそれぞれの強みで活躍。


日本人選手ではベンドラメが積極的にドライブを仕掛けてチームトップのアシストと日本人トップの得点を記録したものの、フィニッシュでポロリするシーンが多く見られた。


また、石井がキャリアダントツワーストの3P%を記録したかと思えば、チーム全体の成功率でも下位寄りの中位と奮わなかった。


ディフェンス面では意外に失点の多さが上位というのが面白い。


ただディフェンシブレーティングは上から7位に付けており悪いわけではなく、渋谷のペースが1位なために単純に相手の攻撃回数も多くなりやすいのと、ファウルの多さからFTを与えているのが原因ではないかと推測する。


このレーティング上位のディフェンスをするために渋谷は先述の交代の他に外国人編成でも明確な意図を持って選手獲得しているのが見られた。


ここ2シーズンでサイズ、ジャクソン、マカドゥとハイフラットにもある程度対応出来るような外国人ビッグマンを揃えて激しいディフェンスからTOを誘発することで昨シーズンの平均スティールはリーグ1位。


今シーズンも同じような外国人を獲得して方針そのままと思いきや、ハレルソンを獲得。


これによりハレルソン出場時は今までのようなディフェンスが出来ないので、どのようなディフェンスをするか楽しみなところ。


ハレルソンはジャクソンのようなペリメーターディフェンスはできないもののポストディフェンスはジャクソン同様に上手く、オフェンスではジャクソンにないシュートがある。


これによりマカドゥ、ジャクソン同時出場の時と比べてフロアバランスは大幅に改善される。


その結果、マカドゥにとっても昨シーズンよりポストプレイやダイブがやりやすいことになるはず。


また昨シーズン下位だったFT成功率の点でもハレルソン加入はプラス。


ジャクソンと比較しての懸念は先述したペリメーターディフェンスと得点力、オフェンスリバウンドが劣ることだろう。


日本人選手のやることは恐らく変わらないと思われるので日本人選手の新加入や退団による影響はプラスにもマイナスにも大きくないと推測。


渋谷の注目選手はケリー。


リーグトップクラスのスコアラーであり、昨シーズンは平均6.4本も3Pを打ちながら約40%の高確率を記録。


オフボール、オンボール問わず得点出来るスキルの高さも魅力であり、ジャクソンの得点力が失われた分ケリーのスタッツが伸びるのではないだろうか。


中位〜上位でワイルドカードでのプレイオフ進出を争うと予想。