2010.04.24 Saturday
クリスティアン・ゲルハーヘル バリトン・リサイタル
ハイビジョン クラシック倶楽部 2010年4月20日 Bモード・ステレオ
  
  クリスティアン・ゲルハーヘル バリトン・リサイタル
 
 歌曲集「冬の旅」D.911から      (シューベルト作曲)
      1. おやすみ       
      2. 風身の旗
      4. かじかみ       
      5. 菩提樹
      7. 川の上        
      8. かえりみて
      11. 春の夢        
      12. 孤独
      13. 郵便馬車       
      15. からす
      16. 最後の希望      
      17. 村で
      18. あらしの朝      
      19. 幻
      20. 道しるべ       
      22. 勇気
      23. 幻の太陽       
      24. つじ音楽師
    
     バリトン: クリスティアン・ゲルハーヘル
     ピアノ :      ゲロルト・フーバー
      
      [収録: 2008年2月1日,王子ホール]
 
 クリスティアン・ゲルハーヘル  ドイツ、バイエルン州シュトラウビング生まれ。ミュンヘンでパウル・クーエンとライムンド・グリュンバッハに師事し、ミュンヘン国立音楽大学のオペラ科に在籍した。専属ピアニストのゲロルト・フーバーと共に、同音楽大学のヘルムート・ドイチュのリート科でも学び、ディートリッヒ・フィッシャー=ディスカウ、エリザベート・シュワルツコップ、インゲ・ボルクのマスタークラスを受講した。現在では自身もミュンヘン国立音楽大学の教授に就任し、声楽とオラトリオクラスを指導している。1998年、パリ、ニューヨークのインターナショナル・プロ・ムジチス賞を受賞。その後、カーネギー・ホールの室内楽ホールでソロ・デビューを飾る。その後は、ロンドンのウィグモア・ホール、アムステルダムのコンセルトヘボウ、ウィーンのコンツェルトハウス、樂友協会といった世界的に有名な舞台に立ち、また、ウィーン芸術週間、エディンバラ音楽祭、ルツェルン音楽祭といった著名な音楽祭に出演している。
 ゲロルト・フーバー  ドイツ、バイエルン州シュトラウビング生まれ。奨学金を得て、ミュンヘン国立音楽大学に進み、ピアノをフリーデマン・ベルガー、リート伴奏法をヘルムート・ドイチュに師事。その後、ベルリンのディートリッヒ・フィシャー=ディスカウのリートクラスで学んだ。1998年にクリスティアン・ゲルハーヘルと共にパリ・ニューヨーク・インターナショナル・プロ・ムジチス賞を受賞し、パリとニューヨークのカーネギーホールでコンサートを行った。2001年にはザールブリュケンの国際ヨハン・セバスティアン・バッハ・ピアノコンクールに入賞。2002年に声楽アンサンブル「リーダーターフェル」のピアニストとしても活動している。ゲルハーヘルにとってはなくてはならないサポート役である。
 『冬の旅』はシューベルトが1827年に作曲した連作歌曲集である。ドイツの詩人ヴィルヘルム・ミュラーの詩集による。2部に分かれた24の歌曲からなる。今回の演奏はそのなかからの選曲である。全曲を通して「疎外感」「絶望と悲しみ」「決して得られないもの、もう失われてしまったものへの憧れ」に満ちており、唯一の慰めである「死」を求めながらも旅をつずける若者の姿は現代を生きる人々にとっても強く訴えかけるものがあるとされている。
 一昔前までは、「冬の旅」の録音といえば、ほとんどがヒッシュかフィッシャー=ディスカウばかりでした。現在では、CDあり、DVDありで録音といっても、当時のものとは比べ物にならないくらい上質なソフトが市場に溢れています。今回のようなハイビジョン収録などでは、音質も映像も高忠実度という点では、ある意味では、実際の演奏会の雰囲気以上に有様を微細な事柄まで、忠実に伝えていると思えます。
 今回の演奏においても、歌い手の表情や動き、ドイツ語の正統派といえるリートを実際の演奏会場以上のリアリティを体感出来たように思えます。