2009.05.08 Friday
ツィゴイネルワイゼンについて想うこと (3)
ユダヤ人以上の迫害を受け続けたロマは第2次世界大戦後は非常なる人口の減少をきたし、当時の東欧やソ連圏では、ロマの労働者化をすすめるために移動禁止令が制定されることになってしまうのである。結局これらの国でもロマを少数民族と認めて権利を与えることはしなかったのである。でも、ヨーロッパの中で、ユーゴスラビアやハンガリーでは一部ロマを少数民族として認めたり、ドイツにおいてもドイツ国籍をもつロマを少数民族と認めていたようであるが、なにぶん戦後の経済変動のなかではロマの人間らしい生業は成り立たなくなり経済的には一層苦しくなるばかりである。
ロマの長きにわたる歴史のなかで、ロマの文化の大きな位置をもつロマの音楽は、現地の文化と組み合わされ、素晴らしい音楽を作り上げていることは歴史的にみても大きな世界的な遺産といえると思います。ルーマニアやハンガリー、はてはスペインなどの文化圏に多大な影響を与えてきたことは歴史が証明している通りである。
今我々クラシックファンを大いに楽しませてくれているリストの「ハンガリー狂詩曲」やブラームスの「ハンガリー舞曲」、今回のテーマにしているサラサーテの「ツィゴイネルワイゼン」などが代表されている作品といえると思います。
クラシックのなかでも特に多いのがロマン派の作曲家には何人もこのロマ音楽に触発を受けて作られた曲もいくつかあります。
例えばシューマンの合唱曲で「流浪の民」がありますが、この曲なども小生が小学生の頃に初めて聴きましたが、とても大きな感動を覚えたことはいまだに忘れません。
一般的に日本人はこのロマ系の音楽が好きだという人がおりますが、実は小生も大のファンでいまだにこのロマ系の音楽を聴くと血が騒ぐといいますか、心が直ぐに動かされてしまいます。
このようなロマ系の音楽には独特な哀調を持った音楽が多く、長い歴史のなかで、迫害や偏見を受けてきたことを想うととてもつらい気持ちにさせられます。