息子の診察に付き合う。
腎臓にはカリウムが良くないと言われていて、野菜は茹でて、なおかつ水に浸して絞って食卓に出しているが、カリウムの値がなかなか正常にならない。
そう言えば、かつて父が腎臓の透析をしていた時も、カリウムが良くないなんて聞いていたが、深く考えずに聞き流していたことを思い出す。母は、全く父の健康なんて気にしない人で、何しろ若い頃に女性関係で自分を裏切ったことをいつまでも恨んでいたものだから、良い妻ではなかったのだ。娘の私も既に嫁いで家を出ていたので、父の病気をさほど熱心に考えたりはしなかった。今思えば、誰も父の病気に親身に寄り添いはしなかったのだと思うと、今頃になって父が可哀そうになって来る。
それが、我が息子の病となると、身を切られるように心が痛くなる。診察結果に一喜一憂して、気持ちが暗くなるのである。
男は勝手と言おうか浅はかと言おうか、軽い浮気なんて、人生の刺身のつまぐらいにしか考えていないが、おっとどっこい女は執念深く恨んでいるものである。
私の夫も、いつまでも私が夫の過去の浮気について、いつまでもネチネチと嫌味を言うのをしつこいなんて嫌うが、とんでもない。天気の悪い日なんぞは、低気圧のせいか?嫌みの一つも言いたくなるのである。
昨今は、男の不倫や不貞に関しては、有名人や政治家はメディアに大きく取り上げられて非難されいて、良い傾向だと思う。今までは、あまりにも男たちを甘やかして来たと感じる。時に韓国の男たちは尚更である。
韓国料理は野菜が多いと言われているが、私は日本育ちなので、韓国料理は万全ではないので、韓国料理の本を見たりするが、本格的な物は作れない。義母は料理が上手だったので、もっと生きている時に教えてもらっていたらと思うが、今では後の祭りである。
在日二世と言ったって、韓国の事はよく分からないし、かと言って、日本の事も中途半端で日本料理なんて詳しくないし、何もかもいい加減だなと落ち込んだりする。
喫緊の課題は、野菜は食べさせないといけないが、カリウムの値は下げねばいけない、と言うことなのである。
茹でた野菜は、チョジャン、と言って、コチュジャン(韓国の唐辛子を加えた味噌)を酢で溶いたものに付けて食べるのが息子のお気に入りだが、白菜やキャベツをせっせと茹でてはいるが、もっと工夫が必要だろう。
ナムルと言って、豆もやしにゼンマイ、ホウレンソウなども茹でたり炒めたりと、何故か韓国風の野菜料理に走っているが、果たしてそれが良いのかどうか、日本風の野菜料理、例えば煮物の方が良いのか、悩む毎日である。