ドラマ「VIVANT」が海外配信収益が芳しくなく、大赤字で続編が作れないという話になっているが、そりゃあんなクオリティじゃ売れないって。
海外ドラマはしっかりしたものが沢山あるんだから、あんなザルみたいな設定とストーリーじゃ誰にもひっかからない。
むしろなんで日本であんな人気が出た(ことになっている)のかわからない。堺雅人と役所広司しか評価点無いのに。

設定がダメな点:
・VIVANTは結局「別班」の聞き間違いなのに、延々と使い続けている。聞き間違いだからその単語に意味は無いでしょ?
・別班のメンバーが各企業に「草」のように潜入しているというのが、海外の専門諜報機関を持つ国からすると信じられない。
 なぜならそれほどのスキルを持つエージェントを別の事で消費しているようなものだから。
 人材がフルに能力を発揮できる機関でなければ、宝の持ち腐れ。
・別班の招集の合図が団子を祠に置いておくというのは、昔の忍者の通信方法になぞらえているのかもしれないが、そんな不安定な方法に頼るかね?犬が咥えて持って行ったらアウトだろ?
・堺雅人が二重人格の凄腕エージェントだということになってるけど、そんな人物が「機密情報を扱うほど信用が置ける立場」になるだろうか?エージェントとしてスカウトされる前にさんざん身体検査は受けるだろう。別班ってそんなこともしないくらい杜撰な組織なのか。
・データセンターに進入する話、監視カメラに死角があるのがもう設計ミスだし、データセンターの空調構造(サーバーは頭から冷気を入れてお尻から暖気を出すので、頭同士お尻同士を突き合わせてラックを配置するのがセオリー)がいい加減だし、またその配置を偶然外部の人間(警察協力者のスーパーハッカー(笑)濱田岳)が知っているというのがありえない。どんだけの偶然?
・堺雅人のただの同期が敵組織のテロリストだなんて、どれだけの確率になるのか?片方がもう片方を知っていてアプローチしたならまだしも、最後まで見ても本当にただの同期でしかなかったし。
・医学ドラマではないけど、ファロー四徴症の説明はちゃんとすべきでは?誰もが知っている先天性難病ではない。
・バルカという国は架空の国だが、場所がモンゴルの西、新彊ウイグル自治区の北部分。チベットを武力支配した中国があそこを放置するとは考えにくい。もうちょっと西にしてカザフスタン内にすればソビエト崩壊で独立国になったという無理のない設定にできたのに。

ストーリーがダメな点:
・なんで凄腕エージェントが第一話のような状況(ポカミスで砂漠に放置される)に陥るのか。
 そして偶然助けてくれた人たちが後の関係者だなんて、都合が良すぎる。
・この謎はどうなるの?この後どうなるの?というヒキばかりが多くて、整合性が取れていないところが多い。
 結局は巨額の誤送金だって堺雅人とは直接は関係無い話だったが、まだあの会社と「テント」とのつながりが疑われたので堺雅人が送られてきたって体にした方が良かった。

そういう粗が放映時に毎回見受けられ、そして最終回ではほったらかし。
脚本がいけない。とはいっても原作が監督作だったので手直しもほぼ出来なかっただろう。
監督の福澤克雄は慶應義塾の福沢諭吉の玄孫で、その関係でビッグネームをキャスティングできたという噂があったが、本当にビッグネームだけのドラマになってしまった。

阿部寛を主役として5時間くらいに収めた方がまともになったんじゃないかな~