雨が降る

一瞬を見た


ここから、

雨が始まったのだと


雨の前線が

私を通り過ぎ

水浸しにしてゆく


ああ


今なら、

泣いても大丈夫だ


涙を隠してくれる

声も掻き消してくれる



燦然と輝く

胎動を唸らせ


雨が降る

雷鳴と共に



雨があがったら、


新しい私として

生きてゆこう。