何と海外で発売されているボードゲーム話題作の1つ「ルート(root)」の完全日本語版のアークライト社からの発売が発表されました!!

その名も「ルート(Root) はるけき森の動物戦記」。

 

ボードゲーム「ルート(root)」は、英語版を買おうか悩んでいた位プレイしたいボードゲームの1つだったので、完全日本語版の発売は超嬉しいですね。

最近のアークライト社の爆進が止まりません。

早速紹介していこうと思います。

 

「ルート(Root) はるけき森の動物戦記」遂に発売!

既に品薄気味な感じもするので気になる方はお早めに。

また、本記事の一部と末尾に軽く購入後のコメントを追記しました。

また、公式では2~4人プレイですが、ソロプレイも可能になるオートマルールについての情報を末尾に追加しました。

また、効率的なインスト方法に関しても、情報を末尾に追加しました。

 

↓ボードゲームファンサイトBGGにて2018年のゴールデンギーク賞を受賞した名作

ルート 完全日本語版

非対称型ボードゲームの名作「ルート(root)」日本語版発売決定!!

 

「ルート(root)」は、キックスターター発のボードゲームで2018年に海外で発売されたばかりの作品です。

日本ではアークライト社から2019年8月末に発売されます。

 

海外のボードゲームサイトBGGにて、その年のNo1のボードゲームに与えられる「ゴールデンギーク賞」を受賞しています。

つまり、世界中のボードゲーム好きにとっては大変評価の高いゲームの1つです。

個人的には来年のエキスパート大賞を受賞するんじゃないかとすら思っています。

 

2~4人プレイが可能です。

(オートマを入れての1人プレイも可能)

プレイ時間は60分~90分と中量級~重量級。

 

テーマとしては、森の中で複数の部族が領土争いをしている、ゲームになります。

 

私個人では、このボードゲームの名前とコンポーネントを軽く見た感じだと、普通のほのぼの系だと思ってあまり興味が持てずにいたのですが、良く考えると流石にそのようなゲームがゴールデンギーク賞を取るはずも無く・・・

 

確かにコマは可愛いですしその点は中々魅力的なんですけどね。

このゲームの凄いところはそこではありません。

 

私はふとしたきっかけでこのゲームの珍しいシステムを知ってから、評価が一変し非常に興味を持つようになりました。

私が非常に興味を持ったその珍しいシステムとは…ズバリ

 

「非対称型」の対戦ゲーム

 

という点です。

海外では「Variable Player Power(可変型のプレイヤー能力)」と呼ばれていたりします。

 

これはどういうシステムかというと、

プレイヤーによってその能力や勝利条件が異なるゲームシステムになります。

選択したキャラクターによって特殊能力が多少異なるゲームは数多く見かけますが、特殊能力や勝利条件が全然異なるゲームは中々ありません。

 

何故かと言えば、ボードゲームは同じルールで同じ条件で戦った方が、フェアだしバランスが取れるからですね。

将棋vsチェスみたいなゲームがあったとして、それらをそのままのルールでプレイすれば、接戦になるということは無く、どちらか一方が確実に有利になってしまうでしょう(取ったコマを再利用できる将棋が恐らく圧倒的に有利)。

という感じでバランスがとるのが難しく、ボードゲームデザイナーは、お互いの条件が異なるゲームをあまり作りたがらない傾向にあると思います。

 

厳密に言えば人狼なども市民と人狼でルールが異なり非対称型と言えるかもしれませんが、中量級ボードゲームでは殆どみかけません。

これまで私がプレイしたボードゲームを思い返してみても思いつきませんね。

 

そういう難易度の高い非対称型のシステムをこの「ルート(root)」は上手く実現できているのが非常に凄い点で魅力的なわけです。

 

具体的にこの「ルート(root)」では、4人プレイで4つの部族から1つを選択してプレイすることになり、それぞれ勝利点を稼ぐことになるのですが、どの部族も初期配置や勝利点の獲得手段が全然違います

 

ゲームのベースは、異なる部族間で森の中の陣地争いをする、というゲームなのですが、

 

猫の部族(猫野侯国)は、

最初から全陣地の9割を支配しており、更に自分の陣地で建築を行うことで勝利点を獲得していく。

森の現支配者がこの部族。

オリジナル名は「マルキス・デ・キャット(Marquise de Cat)」。

フランス語直訳で「猫の侯爵夫人」。

 

鳥の部族(鷲巣王朝)は、

最初は陣地を1つしか支配していないが、行動回数に物を言わせて徐々に猫から陣地を奪って支配領域を広げ、その支配している土地から直接勝利点を獲得していく。

森の旧支配者がこの部族。

オリジナル名は「アイリー・ダイナスティース(Eyrie Dynasties)」。

英語直訳で「鷲の巣の王朝」。

 

猫、鳥以外の動物の集まった連合部族(森林連合)は、

最初は陣地を持っていないが裏で力を徐々に蓄えていき、途中で反乱を起こして猫や鳥の陣地を奪って盤面に登場し、その支援者たちの支持により勝利点を獲得していく。

森の第三勢力でゲリラ的存在なのがこの部族。

オリジナル名は「ウッドランド・アライアンス(Woodland Alliance)」。

英語直訳で「ウッドランド同盟」。

 

アライグマ?部族(放浪部族)は、

どの部族にも属さず、陣地を確保することもせず、1人旅を続ける。クエストカードでクエストをこなしたり、時には部族争いにちょっかいを出したりして、勝利点を獲得していく。

森の中で中立な立場にいるのがこの部族。

オリジナル名は「ヴァガボンド(Vagabond)」

英語直訳で「放浪者」。

 

といった感じです。

勝利点が多いプレイヤーが勝ちなのですが、4つからどの種族を選択するかで勝利点の獲得方法が異なり、全然プレイ感が変わってくるのがわかると思います。

実際には、もっと細かい違いがそれぞれの部族間にあります。

どうでしょうか?私はこの部族間のルールの違いを聞いただけで一気にこのゲームの虜になってしまいました。

 

今出ている拡張を入れると更に2種類の種族が追加されるみたいです・・・凄すぎる。

川沿いで商売したり、宗教を広める部族などが登場するみたいです。

基本セットが出る前から拡張版が待ち遠しいですね。

 

本当にこうまでプレイ感の異なるキャラクター同士で、良くバランスが取れるものだと感心しますね。

海外のレビューを見る限りでは、どの部族にも有利不利は無く、運と実力の要素を絡めて、どの部族でも良い感じに接戦になるバランスのようです。

(部族の強弱は多少あったようですが、海外では既にルール改訂されており、バランスが調整されているみたいです。日本語版は流石にバランス調整後のルールのはず)

→完全日本語版はバランス調整後のルールになっていました

(ネコやや強化、同盟・放浪やや弱体化)

 

1度プレイすると間違いなく4部族全てでプレイしてみたくなるでしょう。
この別部族による異なるプレイ感を楽しみたくて、ずっと日本語版の発売を待ち望んでいました。

アークライト社からの発表があったときには超嬉しかったですね。

 

全部族で争う4人プレイがベストですが、当然2人から遊べます。

その場合のおススメ部族の組合せも説明書で紹介されています。

 

また、海外の有志が部族のオートマルールを作成・公開しており、それらを入れると2人プレイでも3、4人プレイのように遊ぶことが出来るでしょう。

 

公式からも各部族のオートマプレイに対応した遊び方が提供されるみたいです。

ソロプレイを良くやる身としては非常に期待したいところです。

 

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ということで今回は「ルート日本語版 はるけき森の動物戦記」を紹介しました。

 

いやー、最近のアークライト社のボードゲームラインナップは個人的にはかなり嬉しいものだらけですね。

購入欲が非常にそそられるものばかりです。

私は即予約してしまいました。

 

この「ルート」が日本国内での注目度がどれだけあるかはわかっていませんが、海外で非常に話題になって幾つもの賞を受賞している名作ですし、気になる方は入手しておくのが良いかと思います。

何れプレイしてみたらレビューや感想を追記したいと思います。

 

ちなみにどうしてこうなったのか、中々強気な値段設定(笑)

まぁ、元々の海外版もかなり高めの値段ですし、コンポーネントの量を考えると仕方が無いのかもしれません。

個人的な意見としては、多少高めでも構わないので、エラッタは少な目でお願いしたいところです(笑)

 

更に、前評判が良すぎたのか、まさかの発売前から品薄気味な状態・・・

再販されるかは不明ですし、再販されたとしてもまた1年後とかになるでしょう。

気になる方は入手困難になる前に入手しておくことを強くおすすめします。

(予約当時はどこも通販完売でしたが今は普通に売ってそうですね)

 

更に、何故か日本語版発売2週間以上前にもかかわらず、完全日本語版がJerry Jerry Cafeに。

中身拝見しましたが、まぎれも無く完全日本語版のRootでした。

プレイはしませんでしたが、説明書もかなりのページ数あり、クオリティの高いコンポーネントを見て超面白そうでワクワクすると共に、何で発売前から置いてあるのか非常に気になりました。

ちょっとした発売前情報でした。

 

(2019年8月29日 発売後追記)

 

遂に発売されましたね。

手元に届いたので、内容物に関して追記しておきます。

 

思ったより分厚い箱ですが、縦横はそこまでのサイズではありません。

紙ペラ1枚のコンポーネント一覧表を眺めてコンポーネント過不足なしで一安心。

コンポーネントをざっと見た限りでは質も特に問題なし。

コンポーネントで一番気になっているのが50枚以上の動物カードです。

複数枚入っているものから1枚しかないものまであり、50枚の内訳の妥当性がわからず。

気にしすぎだとは思いますが、何れどこかでチェックしたいところです。

パッと見た感じ間違ってはい無さそう。

 

4種族が別ルールで競うボリューム満点のゲームだけあって説明書は多め。

(初心者の書とリファレンスブックが入っている)

早速説明書と睨めっこが続いています。

 

ルールが多いためインスト方法はかなり悩ましいですが、習うより慣れろの初心者用に、2ターン分のお試しプレイガイドが入っているので、基本的な説明後は、初めてのプレイ時はそちらを使ってみるのが良いと思います。

ただ、初心者用のお試しプレイガイドは説明のために、部族間に有利不利があるように作られているため、そのまま進めるのはあまりよく無さそうです。

面倒ですがお試し2ターンプレイ後は最初からやり直した方がフェアっちゃフェアです。

 

日本語エラッタは説明書に幾つか見られています。

ただ、正直読めば誤記していることを理解できる、いちゃもんに近い誤差レベルですね。

肝心な日本語がたくさん書かれている各部族ボードや各種カードの日本語は、ほぼ問題ないのですが一部気になる点も。

海外ではアークライト社が参照したであろうルート第三版から更に新しいパッチが出るようですし、それらも合わせてどこかで情報をまとめようかと思います。

(例えば、森林同盟の「反乱」のような範囲攻撃を喰らった放浪部族はこれまでノーダメージでしたが、新パッチでは3ヒット受けるというルールが追加されます。やはり放浪は安定して強いようで弱体化されてますね)

ということでルート日本語版の品質は個人的には問題ないと思っていますが、エラッタ0では無いですし流石に満点では無いですね。

 

個人的に一番驚いたのは・・・説明書にリヴァーフォーク拡張の2部族の説明も載っていることです(笑)

宗教を広めて得点を稼ぐリザードカルトは「蜥蜴教団」、川沿いに商店を開いて得点を稼ぐリヴァーフォークカンパニーは「河民商団」で直訳な部族名。

他にも既に拡張を意識した書かれ方になっている部分もチラホラ。

まさか拡張入りなのか?と思って中身を見ましたが、当然そんなことは無く(笑)

ただ、これは近々間違いなく拡張がでますね。今年度中の発売とかもあるかもしれません。

 

ということでちょっとした発売後情報でした。

部族間の違いなど詳しいゲームの内容については、何れ他の記事で紹介したいと思います。

あとは、個人的にソロプレイでも遊びたいのですが、オートマ部族ルールは入っていませんでした。

その辺の対オートマ部族との遊び方もどこかで紹介できればと思います。

 

↓ソロプレイが可能になるオートマ「メカ・マルキス」の紹介記事を書きました。良かったらどうぞ。

https://ameblo.jp/amappai/entry-12521781012.html

 

↓ルートの効率的なインスト方法の考察記事を書きました。良かったらどうぞ。

https://ameblo.jp/amappai/entry-12523827600.html

 

↓世界中で数々の賞を受賞した非対称型システムのボードゲームの名作、遂に日本語版が発売。

ルート 完全日本語版