今日の曲は、Gilberto GilJoão Donatoの合作、Lugar Comumです。

lugar Comumとは、いつもの場所とか、ありふれた場所と言う意味です。

浜辺
いつもの場所から
歩き始める
他の浜辺に向かって

浜辺
全ての海は一つ
歩き始める

青い海の中に向かって
水が弾け、風が吹く

太陽の炎、主の塩
全てはやって来て
全ては去って行く

Gilberto GilはBahia(バイーア)州の州都Salvador(サルバドール)で、父親が医者、母親が小学校教師の家庭に生まれました。祖母も元教師で、幼いGilと妹のために、たくさんの本を読み聞かせました。文化的な環境で育った彼は、3歳の頃から音楽家を志したそうです。
こちらのコーナーでも紹介した同郷のCaetano Veloso(カエターノ・ヴェローゾ)とは親友でライバルでもあると述べており、軍事政権下では2人揃って投獄され、イギリスへ亡命しました。

Gilberto Gilは東洋の文化に深く傾倒し、マクロビオティックを実践した経験もあります。
この曲からは、そんな彼の哲学の片鱗を伺い知ることができます。

この動画は2002年にリリースされたアルバムTempo Reiに収められたもので、前半ではGilberto Gilが海岸を裸足で歩きながら、気持ちよさそうにギターの弾き語りをしています。


こちらはもう一人の作者であるJoão Donatoのピアノ弾き語りです。


João DonatoとJoyceの共演。


こちらはDoris Monteiro(ドリス・モンテイロ)の歌うLugar Comum。
私が最初に聞いたのは彼女の歌でした。 


Sergio MendesがリリースしたLugar Comumの日本語版。
日本語歌詞を歌っているのはドリカムの吉田美和です。