さて、浮羽稲荷神社を参拝したあとは、

別府方面に向かい国道210号をひた走ります。

山の中を、時折川沿いを走る、

気持ちのいい道でした😊

 

その途中で、

可愛らしい昔話の伝わる滝、

慈恩の滝に寄ってみました。

 

 

滝は大分県玖珠郡玖珠町の国道210号&

久大本線沿いにあります。

 

駐車場に休憩所、こじんまりとした道の駅、

そしてお蕎麦屋さんとカフェがありました。

お蕎麦屋さんもカフェも滝の目の前なので、

時間にゆとりがあったら

お蕎麦を食べたかったです。

 

 

下まで降りて、

滝までの距離感はこのくらい。

 

 

暑い時期だったので細かな水飛沫を浴びて

わずかに涼しさを味わえました😊

 

滝から落ちた水はどうなっているのかな〜と

橋の下をくぐって反対側へ歩いていくと、

整備されたきれいな小川に!!

 

 

小川は浅めで川遊びができそうですし、

遊歩道が歩きやすく整備されているので、

早朝のお散歩にもよさげです。

 

見渡す限り緑いっぱいの中を

のんびりと歩いていってみたくなりました😌

本当に、心癒される風景でした。

 

ちょうど鉄道会社の方々でしょうか、

線路で何やら点検をされていました。

お疲れさまです。

 

 

上に上がって、龍の像が置かれた場所へ。

龍🐉さんは滝の右手、

滝を臨むようにして山側にあります。

 

 

ちなみに滝底で眠っているのは

龍🐉ではなくて大蛇🐍で

この滝に伝わる物語の主人公? です。

 

 ***

1000年以上昔々、滝壺に棲んでいた大蛇が

麦畑や稲穂の田んぼでのたうち回り、

農地を荒らすようになりました。

農民は大蛇を鎮めようと加持祈祷をしたり、

逆に竹網を張ったり(滝壺から出られないように?)

しましたがまったく効き目はありません。

 

農地を荒らされ収穫ができないので

土地を離れる人も増えはじめ、

人々は苦しんでいました。

 

ある夏の日、旅の僧が通りかかります。

僧は農民から事情を聞き、

滝壺に向かって経を唱えます。

すると大蛇が滝壺から現れたので

なぜ農地を荒らすのかと僧が尋ねると、

大蛇は自らの体を舐めはじめました。

僧が大蛇をよくよく見ると、

全身の鱗に虫が寄生していたのです😰

 

大蛇を憐れに思った僧は経文で

全身を撫でさすってやりました。

静かに目を細め、大蛇はされるがまま。

しばらくして寄生虫は取れ、

大蛇の苦しみは癒えました。

 

それから大蛇は現れず農地は豊かになり、

麦も稲も作物も豊作となって喜んだ農民は

僧に慈恩寺と名づけ、

寺を寄進したのだそうです。

 ***

 

寺は戦国の戦いでなくなったそうなので、

代わりに滝に名前を付け替えて言い伝えを

残したのでしょうか。

 

慈恩。

いい名前です。

厚い情け、慈しみの心……。

 

大蛇は虫を落としたかっただけだけど、

大きな体が農地を荒らしてしまった。

虫が付いた鱗を想像すると可哀想だし

恐ろしすぎます😱

 

旅の僧が大蛇を憐れと思ってくれて

本当に良かった! と、

しみじみ感じた優しい由来の話でした😌

 

 

この美しい滝壺で、大蛇が今も安らかに

過ごしていたらいいな。

 

 

ターコイズブルーの水色が

なんとも神秘的でとても綺麗でした。

滝は2段で上段のほうが

もっと落差があるようです。

 

木々の緑と水の青と大蛇のお話に癒された

リラックスできたひと時でした😌