大河ドラマの鎌倉殿を見ていた時に
「北条政子の墓に行ったじゃない」と、
母が話し出しました。
「今でも忘れられないわ」
何年前だったのか、その年も季節も
まったく覚えていないくらい前のこと。
昔から心霊に興味があった私は
霊が見える叔母のY子ちゃんと母と3人で、
霊能者の宜保愛子さんが本に書かれていた
鎌倉の心霊スポット? に、
観光の際に寄ったことがあります。
そのうちのひとつが、
北条政子のお墓のある場所近くにあった
ぼろぼろの空き家でした。
本が発売されてからどのくらい時間が
経っていたのかわかりませんが、
その空き家はそのまま残っていました。
よく覚えていないのですが、
一番奥、山側の北条政子の墓のある墓地、
それから問題の空き家、という順序
だったと思います。
墓地をそれぞれ自由に見ていたら、
Y子ちゃんが突然大きな声で叫びました。
「姉ちゃん! そこに座っちゃだめ!」
えっ、どうしたの? と見ると、
母が通路横に置かれていた
大きな長方形の石の上に座っていました。
Y子ちゃんは駆け寄って、
母を引き剥がすように立ち上がらせ
その石から2メートルくらい離れました。
何が何だか?な私と母にY子ちゃんは
「あそこ、生首が乗ってるの。姉ちゃん
首の上に座っちゃってさあ……」
と、困ったなあという感じでした😓
「え⁉︎ 首⁉︎」
「そう。ずらっと。首が置かれてるよ」
「……私たちには何も見えないもん。
わからずに腰を下ろす人いるんじゃない?」
石はちょうどベンチのようで、
腰かけやすい高さです。
「首の上に座ってるね😑」とY子ちゃん。
Y子ちゃんがいうには、この長い石は
刎ねたあとの首を置く場所だったそう。
どれだけ目を凝らしてもただの石……、
せいぜい手水舎の、水を溜めていた細長い
石にしか私には見えませんでした。
母にすれば見えないし感じないけれど、
〝血だらけの生首の上に座った〟ことが、
かなりショックだったのかな? と、
何十年も経っているのに今さらですが
前述のセリフで気づいたのでした。
まだしばらく鎌倉殿は続き、
北条政子と実朝を見ている間は
並べられた生首は忘れられないかも?
私も色々思い出しちゃいました。
肝心の空き家とそのあとの話も続けて
書いておこうと思います。
……遺跡や歴史的な場所では、
気軽に触ったり座ったりはしないほうが
いいかもですね😳
……残像なのか、思念なのか、
〝そこに残り続ける〟のも辛いですね。