…というわけで「新たに惑惑星!」として選んだのは、少し前から追いかけているサブスプリプション関連の話題だ。ぼくが初めて取り上げたのは、2019年3月頃のこと。その三か月後に、日本でもサブスクリプションの新展望をまとめた本が出された。

 

 

こう書くと、いかにも早耳の情報通みたいで格好イイね!

 

だから、あっけなくそう書いちゃったんだけど、本当は2018年くらいから日経クロストレンド誌上で話題になっているのを、ぼくも読んでいたんだ。その誌上の記事をまとめて、解説を付けた本が2019年6月に出版されたというわけさ。

 

巻末の解説では、サブスクリプションの本質が以下の四つにまとめられている。

  1. カスタマー視点からのメリット: (何を購入するかを)事前に決める必要がない
  2. カスタマー視点からのデメリット: (定額購入を)約束しなければならない
  3. ビジネス視点からのメリット: 継続的に収益が上がる
  4. ビジネス視点からの注意点: 料金設定が難しい
     

 

サブスクリプションの初心者向けの解説としては明快で正確。この本質開示では足りないと感じた人は、ネットの上の解説記事を読んでほしい。

 

入門者向けの実用的な視点というより、20年代の経済界全体の巨視的な視点で見ておきたい。基本的な方向性は、「20世紀型のメーカー企業スタイルが解体されていく」だ。

 

上の『サブスクリプション2.0』で付箋をつけたのは、オイシックスとトヨタの事例紹介ページ。オイシックスの役員はサブスク経験が豊かなだけあって、鋭い指摘をしている。

 

 

サブスクのいいところはプログラムと同じで、細かくアップデートしていけるところです。(…)プロダクトアウト型でまず商品を作り、次にプロモーションをして売り上げを作るという(…)プロダクトアウト的思想ではサブスクは成功しません。

 

 

少し見えてきただろうか? この実感のこもった発言の背景にあるここ10年のビジネス界の変革を、ぼくは4つの動きにまとめられると考えている。

 

  1. オープン・イノベーションによる各社間の垣根を越えた協働
  2. データドリブン・マーケティングによる顧客行動ビッグデータからのマーケティング
  3. 社員⇔顧客間の垣根を越えた企画や開発や販売
  4. 社員⇔顧客間の社会的価値の共有(による働き方の変化)

 

 

1はどこかで書いたチェスブロウのオープン・イノベーションのこと。

 

ICTの発達により新興工業国に脅かされるようになった先進工業国が、社外の専門家や異業種他社とチームを組んで、技術革新を急ぐようになった。

 

結果的に、会社と会社の間にある垣根が低くなった。

 

 

2はどこかに書いたデータドリブン・マーケティングの重要性で、この論点を見落としている経済系の論客が少なくない。

 

わかりやすい最大の勝者はネットフリックス。顧客の視聴行動を徹底的に分析して、顧客の嗜好に最適化した自社コンテンツを供給し始めたら大当たり。他のサブスク系映像配信サービスに対して、大きな競合優位を勝ち取った。

 

データを吸い上げてマーケティングに生かせるかどうかは、死活問題なのだ。トヨタが自動車サブスクを手掛けながら、全車両の走行データを吸い上げているのは、データドリブンマーケティングで生き残ろうとしているからだ。

 

 

3はどこかに書いたマーケティングの「ファンクラブ運営」化。サブスクがこれまでのマーケティングと異次元なのは、LTV(顧客生涯価値)という長い時間軸を導入したから。数十年単位でブランド・ファンになってもらうマーケティングは、社員と顧客の密な情報交換の場で、製品の企画・開発・マーケティング・販売が進む。

 

結果的に、社員と顧客の間にある垣根は低くなる。

 

 

4はCSV(社会的価値を顧客と共有すること)の普及によって動き始めた流れで、会社が顧客とともに価値や体験を共有できるようになると、顧客→社員の人的流動が増大する。


すると、結果的に社員と顧客への会社からの待遇差が縮小して、会社の労働環境が改善されやすくなる。会社からの扱われ方という意味でも、社員と顧客との垣根が低くなるのだ。

 

サブスクは、ビジネス界の重要な動きのうち、1.3.4.も活性化するが、サブスクなしでは実現しないのが、2.のデータドリブン・マーケティングだ。この周辺に、近未来が見えている論客たちが掘り起こさねばならない金鉱脈が数多くある。

 

Amazon のように、競合他社が太刀打ちできないほど巨大で、膨大なビッグデータを独占し、データドリブン・マーケティングで圧倒的勝利を重ねていくのを、ぼくらは座視して死ぬのを待つほかないのか?

 

「いつ、どこで、何を買ったか」のような個人関連情報のビッグデータについて、人々それぞれの所有権を確立して取り戻し、匿名加工した上で、誰もが活用できるコモンズにできるのか。サブスクの絡んだ喫緊の課題は、ここにあるのだ。

 

 

悪ダヌキ: …と熱弁を振るっていたノブ猫くんは、大型台風の猛威のせいで、どこかへ吹き飛ばされて消えてしまった土佐。めでたし、めでたし。

 

ぼく: こら、最低の結末を勝手に「めでたし」だと讃えるな。一昨日の台風なんて、全然「猛威」じゃなかったぞ。

 

悪ダヌキ: じゃあ、「暴威」を振るっちゃおうかな。

 

 

悪ダヌキ: それでは、ノブ猫くんの「涙のリクエスト」に答えてお送りします。

 

 歌い出しはアカペラだよ。さん、はい!

 

 

本気ー、頓智ー、クレイジー I love you!!!

 

 

ぼく: また頓智をさせる気かよ。まだペンローズにはペンが追い付いていない。頓智でも何でも楽しんで、思いがけない文脈で、筆先から薔薇を咲かせてやるさ。

 

悪ダヌキ: この写真でひとこと。

 

 

ぼく: わしは賢者なんで何でも知っておるが、住宅というところに住める方法だけ、教えてくれんかな?

 

悪ダヌキ: おお。ヨーダは疲れ切った顔をしているな。いろいろあってホームレスになったんだろうね。

 

 この写真でひとこと。

 

 

ぼく: だ、か、ら、着替えているところを見ないでって言っただろ!

 

悪ダヌキ: おっと、今度はブラックな味わいで来た。あの少年の顔に何か言い返したら、胴体があの首を投げてきて、飛んできた首に怒鳴りつけられるんだろうね。

 

 この写真でひとこと。

 

 

ぼく: (下の歌のメロディーで歌う)「♪ カップやきそーばを 頭にかーぶる あったかいんだから!!!

 

 

悪ダヌキ: うん、頑張っている。頑張っているのは認めるけどさ。

 

 冒頭で予告したペンローズには、全然届いてないよ。

 

 何となくわかっていたよ。「セミロイヤルな彼女へ、犬身であっても献身したくなるプリンセス愛は、甘くて強い本物さ」とか言って、世界で唯一「ロイヤル」を名乗ることを許されているあの指輪を贈りたかったんだよね。

 


ブランドストーリー|【公式】ROYAL ASSCHER - ロイヤル・アッシャー|結婚指輪・婚約指輪
世界でただひとつ、「ロイヤル」の称号をもつダイヤモンドブランド「ロイヤル・アッシャー」。エンゲージリング(婚約指輪)、マリッジリング(結婚指輪)、エタニティリングなど、ブライダルジュエリーにふさわしい、白く上品な輝き。

 

ぼく: 待て、何となくわかるだろ。

 

 ギリギリ手前まで辿り着いていたんだ。「ラッシュアワー」の先、「ロイヤル・アッシャー」の手前まで、ぼくの恋はやっと辿り着いたんだ。

 

悪ダヌキ:   「ロイヤル・アッシャーの手前」?

 

ぼく: 聞き返してくれてありがとう。もう一回行ける?

 

悪ダヌキ:   「ロイヤル・アッシャーの手前」?

 


朝だ!生です旅サラダ|朝日放送テレビ
日本全国の美味しいものから、温泉、週末のおすすめスポットなど、多彩な旅のスタイルを提案する生放送の情報バラエティ!海外の旅はマンスリーでじっくりお届けしています!!

 

ぼく: ありがとう。これで伝わる人には伝わったと思う。

 

 もう少し沖縄の島々で言葉遊びをさせてくれ。その昔、「氷島」の橋を渡る話をどこかに書いた。やっとあの時期の「氷」が解けて、この恋に「身を焼こう」と決意できた。

 

悪ダヌキ: お、尾崎豊の「I love you」と同じく、「冷たさ→熱」のコントラストだ! 

 

 でも惜しかったね。惜しいところまで来たけど、ペンローズに届かなかったことは、もう潔く認めようよ。

 

ぼく: いや、ペンローズのすぐそばまでもう来ている!

 

 彼と同じく「心と宇宙の両方に同じ量子論的アプローチを」した上で、尾崎豊ばりのイイ男に成りきって、「愛してる?」って訊かれたときの返答まで、いまここで同時に答えて魅せる!!!

 

(この惑星はバルヴェニーというお酒の滓を撮影したもの)

 

悪ダヌキ: そんな。欲張りすぎだよ。

 

 え? この宇宙の星に見えていたものは、惑星じゃなくて、お酒だったの? じゃあ、ひょっとして、「愛している?」って訊かれたときの、イケメン返答っていうのは…

 

ぼく: Oui, 好き!!!