UEFA Champions League10/11 決勝トーナメント1回戦 2edレグ 2011.3.9
シャルケ 3‐1 バレンシア(2戦合計 4-2)
得点者
[シ]ファルファン(40,94)、ガブラノビッチ(52)
[バ]リカルド・コスタ(17)
ホームで行われた1stレグを1-1で終えたバレンシア。アウェイゴールを奪われての引き分けであったため、少なからず不利な状況で第2戦を迎えることとなった。シャルケはCLではホームで3戦3勝、さらにバレンシアはドイツでの戦績が極端に悪い。しかしそれらの不安要素をはねのけ、久しぶりにベスト8へ進出することを期待したい。
アドゥリスを1トップに据えた4-4-1-1でスタートしたバレンシア。序盤はシャルケの素早いプレスとラウールのキープ力に苦しめられる。しかししっかりとボールをキープしパスを繋げられるようになると17分、左サイドを抜け出したトパルのクロスにリカルド・コスタが頭で合わせてバレンシアが貴重な先制点を奪うことに成功する。そのままバレンシアペースで試合が進むかに思われたが、シャルケは中盤のスペースを上手く突きセットプレーのチャンスを作る。そして40分、ペナルティーエリア手前で得たフリーキックをファルファンが直接沈めて1-1、2戦合計でも全くのイーブンに持ち込み、前半を終えた。
後半もシャルケのプレスによってバレンシアが押し込まれる展開。するとその流れのまま、サイドからのクロスをクリア仕切れずガブラノビッチに押し込まれリードを与えてしまう。このままでは敗退のバレンシアはアドゥリスが2度決定機を迎えるも決められず、パブロに変えてソルダードを投入して得点を奪いにいく。それでも追いつけないバレンシアはティノ・コスタ、ジョナスと立て続けに投入しゴールを抉じ開けにかかる。しかし相次ぐ決定機をことごとく決められず、焦りが顕になるバレンシアを尻目にシャルケは粘り強いディフェンスとカウンターからチャンスを作っていく。そして試合終了直前にシャルケが駄目押し弾を奪って試合は終了。内田の所属するシャルケが勝ち上がりを決めた。
苦手とするドイツの地で再びバレンシアが沈んだ。今シーズン開幕前にビジャやシルバといったチームの大黒柱を一気に放出し、新たなチームとしてCLの舞台に戻ってきたバレンシアだったが、その航海はベスト16で終わりを迎えることになってしまった。多くの決定機を作りながら1点しか奪えなかった決定力の無さはCLのような大会を勝ち上がっていく上では致命的な欠点。一方のシャルケは少ないチャンスを生かして逆転に成功した。この結果によりバレンシア監督のエメリの来期続投も微妙な状況になり、あまりにもショッキングな敗退となった。バレンシアの残りの目標はリーガを3位で終えることのみとなった。