リアル・スティール
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映画「リアル・スティール
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■監督:ショーン・レヴィ
■出演:ヒュー・ジャックマン、ダコタ・ゴヨ、エヴァンジェリン・リリー、アンソニー・マッキー、ケヴィン・デュランド
■ストーリー

解説
僕たちの《奇跡》は、ここから始まる──。
夢に破れた元ボクサーと、愛を知らない少年──
そんな父子を結びつけたのは、
ゴミ置き場に捨てられた旧式ロボットだった…。
   
 スティーブン・スピルバーグ率いるドリームワークスが放つ、感動と、エキサイティングなアクションを兼ね備えた渾身のエンターテイメント。西暦2020年の驚異のロボット格闘技の世界を舞台に、人生に挫折した男の再起のドラマと、父と息子とのかけがえのない絆が、空前のスケールで描き出される。全てを失い、どん底から再び希望を見いだす元ボクサー、チャーリー役に、ヒュー・ジャックマン。母を亡くし、かつて自分を捨てた父チャーリーと暮らし始める少年マックス役に、「マイティ・ソー」で主人公の子供時代を演じ注目を浴びているダコタ・ゴヨ。監督は「ナイト・ミュージアム」シリーズのショーン・レヴィ。
    

あらすじ
西暦2020年、リングの中で死闘を繰り広げるのは、もはや生身の人間ではなく、高性能の格闘技ロボットたちだった。
才能あふれるボクサーだったチャーリー・ケントンは、チャンピオンになるために全てを捨てて、ただ夢だけを追い続けてきたが、高性能のロボットたちが死闘を繰り広げるロボット格闘技の時代の到来によって生きる場を失い、今や人生の敗残者も同然。辛うじてロボット格闘技のプロモーターとして生計を立てるものの、彼の乏しい資金力で手に入れられるロボットは、リングの上であっという間にスクラップ状態に…。人生のどん底で、さらにチャーリーに災難が舞い込んでくる。11歳の息子のマックスが、赤ん坊の頃に別れて以来、初めて彼の前に現れたのだ。最愛の母を亡くしたマックスはチャーリーに心を開くはずもなく、父子の関係は最悪の状態。そんなある日、2人はゴミ捨て場でスクラップ同然に捨てられた旧式ロボット“ATOM”を発見する。それが、彼らの人生に奇跡を巻き起こす “運命の出会い”であることに、チャーリーもマックスもまだ気づいていなかった…。


感想。
凄く素敵な親子愛たっぷりのヒューマンドラマなのに、私の脳裏には終始ノイジー・ボーイにペイントされてた「超悪男子」の4文字がちらついてヽ(;゚;∀;゚;)ノブブブブー
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何て言うのか、外人が彫ってるタトゥーもこんなんだよね、と思ったり。
暴走族の特攻服もこんなの刺繍してあるよね、と思ったり。

この作品、ものすごーーーーーーーく日本をリスペクトしてくださってるので嬉しいんですが、シリアスなヒューマンドラマで「超悪男子」なんていかにも外人が付けました的なアレが出てくると変な笑いが出ちゃうわよ( ̄m ̄〃)
日本人が付けるならきっと「風林火山」とか「国士無双」「勇猛果敢」あたりになるのかなぁ?

内容自体は凄く良かったです。
人物設定自体はどこにでもある感じ。
夢と希望を捨てて自暴自棄になってるだらしない男チャーリーの元に、別れた妻が亡くなったとの報が。でもそれだけじゃなくて、その妻との子である11歳のマックスの親権問題が持ち上がります。
何故問題になったかと言うと、元妻の妹夫婦がマックスを引き取りたいと裁判所に申し出てきたからです。
義妹夫婦はお金持ちなんですが、子供が居ませんでした。だからマックスを引き取りたいらしい。
チャーリーは赤ん坊の頃に別れたマックスには何の愛情も持っておらず、それどころか「大金を手に入れるチャンスヾ( ゚∀゚)ノ゙」とばかりに、妹の夫に「マックスの親権売ってやる」と10万ドルでマックスを売っちゃいます。屑です(;´Д`)

取り敢えず前金で半分の5万ドルを貰い、ヒャッホー♪とノイジー・ボーイ(超悪男子w)を買う始末(`Д´)
最初はこの通り、子供より金(ロボット資金)かよ…って程の屑野郎でした。

妹夫婦は今から1ヶ月間イタリア旅行をするので、その間はチャーリーがマックスの面倒を見なくてはいけないことに。
でも餓鬼の面倒なんて見てらんね~と、ボクサー時代から世話になっているロボット修理工場を経営するリリーという恋人に押しつけようとします。とことん屑ですw

でもマックスはチャーリーに付いてきて、一緒にロボット格闘技のドサ回りをすることに。
マックスも「父親恋しい」ではなくて、かなりのロボット格闘技オタクで純粋にそっちに興味があっただけでした。
最初は全然ソリが合わず反発しあってきた親子ですが、このロボット格闘技を通して段々と心が通じ合ってきます。
この辺の流れが本当に秀逸です。
こんな良い息子欲しいなぁ(*´Д`*)

廃棄場で偶然発見した旧式ロボットを掘り出して持ち帰るシーンが印象的でした。
こんなに一所懸命なマックス君、一心にロボットに対して打ち込んでいたのはロボット好きなのもあるけれど、現実を忘れていたかったのかな…と思った。現実に目を向ければ「自分を売った実父」「大好きな母親死亡」「引き取ってくれる母の妹夫婦は自分を必要としてると言ってるくせに、自分を置いて1ヵ月の優雅なバカンス」どうしようもない大人達に囲まれてるもんね(´・ω・`)自分を裏切らないのはロボットだけって思っちゃうよね。

それで勿論すんなり行かず、親子関係の方もロボット格闘技の方も紆余曲折がありますよ。
チャーリーもマックスの真摯な姿を見続けていて、やがて目覚めます。ボクサーだった頃の魂を呼び覚まさせてくれた息子。
そんな父親の姿を見て、マックスもまた「自分の父親は凄いファイトを持つ人間で。そして自分の為に戦ってくれていて。どれだけ自分を愛してくれてるか」を感じ取ります。
最後には義妹夫婦も親子の晴れ舞台を熱烈に観戦していたのが印象的でした。揺るぎない信念と熱意があれば周囲の心も動かすことが出来るんですね。

ラストで呼び捨てにしていたチャーリーを「ダディ!ダディ!」と呼ぶシーンはべったべたにベタ設定ですが泣けました。
最後の最後で本当の親子の絆を繋ぐことが出来たチャーリーとマックス。
良い作品でした。

ただ、純粋に感じたのは「ロボット格闘技」って流行らないだろう…という事ですかねw
ボクシング等は「人間同士がぶつかり合ってる」から面白いんであって、機械が殴り合っててもそれはなんという3次元格闘ゲーム…うん。絶対流行らないな(;´Д`)