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世間には
《能力者》と呼ばれる人間が
一定数存在する。
彼らはその特殊な力を持ちながら
表舞台には出ない。
大多数の人間から
忌み嫌われる存在だからだ。
この日
俺はこの職に就いて
初めて
能力者< 彼 >と接触する -
- 数日前
「今日の聞き込みも空振りか・・・」
「監視カメラの死角で
目撃者なし。」
「今回のヤマ、厳しいかもな」
同期でバディの翔と
捜査本部に戻ってきた。
俺たちは捜査一課の刑事だ。
今回のヤマとは、
K区で発生した
OL刺殺事件のことだ。
「智、聞いたか?」
「なにを?」
ブラックコーヒーを
片手に席へと
戻ってきて早々
聴いてきた。
「上は、能力者の召喚を考えてるらしい。」
「!・・・そうか、やっと」
「・・・なんで少し嬉しそうなんだよ。
そこは普通、イヤな顔をするとこでしょ」
「そうなのか?
俺は別に早期解決できるなら
それで良いだけだ。」
「智ならそう言うと思った。
・・・ま、俺も同意見だけど。」
警察内に能力者の協力を
良しとしない者もいるのだ。
続