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「頼むっ!それだけはっ!!辞めてくれ」



真昼間の屋上駐車場。


高級なスーツ姿の男が必死に懇願する。



「じゃあこの情報の対価を」



大きめなフードで


口元しか見えていないだろうけど、


満面の笑みを貼り付けて尋ねる。



「っ・・・」



案の定、男は答えない。


だから、この男が着服した金



「5000万でいいですよ」


「なっ・・・!」


「安いんじゃないですか?

これで命は助かるんですから。それに、」



男の足元を掬い跪かせる。


体重をかけ動けないようにし、


耳元で囁く



「先に契約違反をしたのはアナタですよ?」



依頼はこうだった。



この男は官僚で、


パパラッチに撮られた


不倫現場の写真などを


500万で


全て削除、回収してくれ、


というものだ。


この男は最初から


俺に金を払うつもりはなく、


依頼完了で、裏社会の人間を使い


俺を消す予定だった。


浅はかな考え。


俺が裏社会の人間と繋がりがない、なんて


どうして思っていたのだろう。



「わ、分かった!!払う!!」


「では、今すぐ」



指定の場所に現金を置かせ、



「ご利用ありがとうございました」



その場を後にした。