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「保護機関の長・・・」



潤が去って行った方を見つめる。




ボクが眠っていた間、


潤は


保護機関の長になるほどの


存在になっていた。


そして、


あんな殺気を魅せる人に。



あの時、


ほんの一瞬だったけど


息もできないぐらい


恐ろしかった。



ボクがいなくなってから


あの場所で、


なにを経験したのか・・・




ボクは、潤の強さに甘えてばかりだ。


感情を知ることができるのに、


ボクは自分のことだけ。


それに


潤を置いて、逃げるなんて・・・。





「二宮くん、大丈夫?」


「・・・ぁ、はい」



「そう?・・・悪いけど、

聞きたい事が山積みなんだよね。」



「はい、お答えします。」



「ありがと。その前に・・・」


「?」



主任の視線を追う。


大野さんが不機嫌そうにしている。




初めて見た。




大野さんはだいたい


眠そうにしてるか、


甘いもので目をキラキラさせてるか、


だから。



「甘いもの届いてるはずだから、」


「取ってきますね」


「ありがと。お願い。」




ボクは甘いものを取りに


研究室を後にした。