前回


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side O






眠るカズの髪を梳きながら


''愛してる'' 


って呟いた。




3年前の今日、

俺とお前は出会ってるんだよ。

俺の主演映画の撮影スタジオで。


まぁ、

挨拶とかした訳じゃねぇから

カズは知らねぇだろうけど。


カズは

マネージャーらしき人に

もたれかかって立ってた。


結構目立ってた。


白いニットに白い細身のパンツ

って服のせいもあるけど、

不思議なオーラの奴居るなって。



撮影終わったら

声掛けようと思ってたのに

もう帰ってて。


マネージャーの雅紀や

他の人達にも誰なのか聞いたのに、

監督以外

誰も知らなかったのには驚いた。



「大野さん良く気づいたね。彼のこと」


なんて言われたな。

いや、気づくだろって思ったけど。


その時に

原作者のNiN。(ニノ)だって

教えてもらって、

雅紀に詳しく聞いた。


人気作家だってこと、
ニノって名前だけしか
情報がないのも驚いた。

「大野さんが興味もつの珍しいっすね」って


言われたな。



声掛けれたのはクランクアップの時で

めちゃくちゃ驚いてたよな。


俺はやっと話せたって嬉しかったんだ。


だって1年越しだぜ?



「・・・お前だけだよ。こんなに惹かれたの」



カズの額に優しくキ スをして

俺も眠りについた。