わたしが毎朝車の中で聞いているラジオで、
週に1度本を紹介するコーナーがあるんですが、
そこを担当している書評家の人と趣味が合うみたいで、
紹介された本はのきなみ読みたくなっちゃうんだよねえ。
踏切の幽霊/高野和明
同じ踏切では、列車の非常停止が相次いでいた。
雑誌記者の松田は、読者からの投稿をもとに心霊ネタの取材に乗り出すが、やがて彼の調査は幽霊事件にまつわる思わぬ真実に辿り着く。
ホラー小説かと思いきやミステリーとジャーナリズムがいい具合に絡み合っていて
すごくおもしろかったです。
ホラーというか、どちらかといえばスピリチュアル…?
「霊魂」といったものが実在する体で書かれています。
今までいろいろ本を読んできたけど、
露骨に「幽霊が存在します!」っていう小説は
あまり読んだことが無かったので、個人的には新しかったです。
主人公の雑誌記者は少し前に奥さんを病で亡くしていて、
踏切に現れる女の幽霊に少し精神を重ねている描写がいくつも登場するんですね。
わたしは幽霊が見えないのであまりそういったものを信じていないんですが、
それでも本の中でも書かれていたように、
幽霊は信じていないけれど、お盆や初詣には参加するし、
事故があった場所などは忌避するタイプなので、
こういう世界がどこかに実は存在しているのかもなあ、と
感じながら読むことができました。
宮部みゆきの火車や、澤村伊智のぼぎわんが来るとかが
好きな人だと好みかもしれません。
おすすめ!
