『何んでも無い』 | カタセテロジュマン

『何んでも無い』

大好きなおいしいものは最後までとっておいて、見せびらかしながらゆっくり味わいたい。
少女趣味の残酷。


『何んでも無い』


臼杵先生の奥様、松子さんのこの言葉が好き。

「あたし……あの娘が病院の廊下に立ち佇まって、何かしらションボリと考え込んでいる横顔を、この間、薬局の窓からジイッと見ていた事があるのよ。そうしたら眼尻と腮(あご)の処へ小さな皺(しわ)が一パイに出ていてね。どうしても二十五、六の年増(としま)としか見えなかったのよ」


アデノイドにちょっと唾液がひっかかっただけ、なんでもないの。


それより、先生に感謝しなきゃ。夜まで、かな。