日本人留学生射殺事件に見るアメリカ社会の本音を暴露! | 雨音のぶろぐ

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カルフォルニア DE  色々ごちゃごちゃと、、、。


21年前、ルイジアナ州バトンルージュという田舎町にいた日本の留学生、
服部剛丈くん(当時16才)
ホストファミリーの息子のウェブ君と一緒にハロウィンパーティに出かけ、
友人の家と間違え訪問した先の家主に射殺されるという悲惨な事件の背景にある
銃社会、アメリカの問題について考えていきたいと思います。

事件が起きた92年は私が始めてアップルを買おうかなと迷っていた頃で、
その当時まだまだネット環境がスムースに整っていない時代。
もちろん、Yahoo! JAPANなど作られる前の話しです。
ネットのない時代ですから、
実際のところ、服部君の事件が日本でどんな風に報道されていたのか
当時の私は詳しくは知らなかったのです。

アメリカの銃の取り扱い規則については州ごとに違っていて、
服部君が射殺されたのが、ルイジアナ州の田舎町の白人エリアだったという事もあり、
地域的気質としてアメリカ南部は全体的に保守層が多い場所です。
ガンコントロールに対しても根強い反対意見が多く、又規制も他の州に比べて緩めなのが特徴です。
事件の全体的印象としては、
「あ~あ、海外から来たイノセントボーイが撃たれちゃったよ、可哀想にね.....」
と、いうような、同情意見が多かったように思います。

「可哀想にね」にも、いろんな意味が含まれていました。
Freeze!(止まれ)と言われたのに英語がわからなかったせいで射殺されて可愛そう。
たまたま、間違えてドアベルを鳴らした家が
どちらかと言うとスーパー保守のレッドネックだったことが可哀そう。
しいて言えば、服部君が留学していた先がロスやニューヨークといった都会だったら、
こんな悲劇は起こらなかったかもしれず、ルイジアナ、つまり「南部」であったが為に起こりえた事件だったのが可愛そうと指摘する意見までありました。


それでは、服部君が射殺されたルイジアナ州、バトンルージュの地域性に着目して
話しを進めていきたいと思います。

先のブログでルイジアナ州のある南部、(The South)という気質は、歴史的に
南北戦争終結以前からたくさんの黒人奴隷を使った大地主が多く存在し、黒人の居住率が高く、
アメリカの中でも人種的差別が根深く残っている土地柄であると説明してきました。
他ならぬこのルイジアナは、かのデビッド・デューク、the Knights of the Ku Klux Klan
(白人至上主義を唱える結社)の元最高幹部が拠点にしていたこともあり、
右寄り、プロテスタント系の保守層の白人が多い地域なのです。
その他にもバトンルージュにはネオナチイズムの「ハイル・ビクトリー・スキンヘッズ」
白人以外の人種を排除し白人だけの社会を目指す秘密結社なども実在している土地柄です。

町の人口に対する人種別分類は、白人がわずかに50%に届かず、黒人が若干50%越え。
他の町と比較する為に私が住んでいる町を例にあげると、白人80%、ラテン、アジア人と続き
ブラックスはわずかに2.5%。
つまりバトンルージュは、町のほぼ半数が白人、黒人で占められているわけですが、
両者は決して隣同士で仲良く暮らしているわけでなく、
全米のほとんどの都市や町がそうであるように、きちんと住み分けがされているのです。
全体的に黒人より収入のある白人はより良い環境を求めて、町の郊外に移り住み
コミュー二ティーを作っていく。
町に残される黒人の収入は白人より低く(例えば貧困による教育の欠如などによって)
失業率も高く、生活保護をアテにドラックやアルコール依存にと、負のスパイラルにより、
町はますますゲトーへと変化していく(税収が少ない為に財政破綻がおこります。)

黒人やその他、社会的弱者は街に暮らし、白人はますます郊外へという図式が
全米どこの都市にでも起こっている現実です。


「アメリカを愛した少年」の本では
ルイジアナ州、バトンルージュの地域性を表す言葉として、
Rush Limbaugh、ラッシュ・リンボー氏のラジオ番組を
毎日聞いている人が非常に多い地域性であると表現されていたように思います。
(今、本が手元にないので、私の記憶の中からの情報なので確かではありませんが。)
ラッシュ・リンボーとはスーパー保守派の、右派傾向のオピニオン・リーダーとして、
ある一定地域では非常に影響力のある人物です。
2005年、ハリケーン・カトリーナでルイジアナ州、ニューオリンズが甚大な被害にあいました。
避難勧告の混乱の際に、黒人による略奪が町のあちこちで横行した事案について、
福祉のお金(生活保護など)をあてにして、勤労の努力をしない体質は、
民主党の福祉のバラマキによる弊害だと非難しました。←(オバマケア、むかっ同感ビックリマーク
保守で共和党の中でも右傾派で知られています。
バトンルージュの街はラッシュ・リンボーの考えに賛同できる保守層の白人が多いということです。

又、南部では貧困層の割合や失業率も全体的に高く、
特にルイジアナ州は毎年アメリカの貧しい州、トップ10に必ず良い成績で入っていて
経済的には決して裕福な州ではありません。
(ちなみに、全米で一番貧しい州は毎年ミシシッピー)

2012年の国勢調査では、
一番豊かな州はメリーランド州で世帯ごとの平均的な収入は$71,221(約710万円)
一番貧しいミシシッピー州が、$37,095でメリーランド州の約半分だ。
ルイジアナ州は貧しい州の8位で $42,944
又同じルイジアナ州の中でも、貧困率が高いのがニューオリンズ(28.7 %)と、バトンルージュ (26.7 %)
全米の中でも州によってこれほどの格差が生じているのがアメリカの実情で、
又同じ州内でも、貧困層が多く住む都市部と比較的裕福な白人層が住むサバーバン(郊外)とでは、
格差から生じる町のセイフテーネスは明らかに違ってくるのです。

加害者のロドニー・ピアーズの生い立ちは、バトンルージュ郊外の村で生まれ、
事件当時は町のスーパーの精肉部門で働いていたらしいです。
事件現場のピアーズ家の様子から察するも、決して裕福な暮らしの白人層でない事は明らかです。
一生懸命働いて得る賃金の中からかなりの数字が税金として消えていく。
その税金が町でブラブラしてる黒人の福祉に使われていると思うと
「働いてない奴だけがよい目をみてる」
やりきれない思いだったのかもしれないし、
怒りに駆られていたのかもしれません。
「これ以上搾取されたくない」、「自分の持っているものを奪われたくない」という思いが、
過剰防衛に走らせた原因だったかもしれません。
つまり銃を手にして家族を自分の手で守るという行動に走らせたという事です。



服部君が射殺された事件を通して、
「アメリカでは家を間違え訪問してしまっただけで射殺されてしまうような危険な銃社会である」
という衝撃を日本社会に強烈に印象づけました。
又加害者の正当防衛が認められ、無罪判決がでたアメリカの裁判システムについて、
まだ日本で陪審員制度が始まる以前の法廷でのあり方についてですから、何かしら釈然としない、
どうしても理解しがたい人種と文化の壁を感じたように思います。

そうなるとムリからにでも原因追求し、
自ら飲みくだすように納得しないと気が済まなくなるのが日本人の悪い気質です。

なにがいけなかったのかのか?

「もっと英語を十分勉強してからアメリカに留学すべきではなかったか」
「英語もできないのにおどけてハロウィンパーティなどにでかけていくからだ」
さも、服部君の態度に落ち度があったがために事件に巻き込まれてしまった。
というような意見が出てきます。
わたしは到底そんな事はナンセンスだと思います。

「フリーズ(動くな!)」という主人が発した言葉の意味を
服部君が理解できなかったのが要因といわれている通説にも釈然としない気がします。

よくない時間によくない家庭のドアベルを鳴らしてしまったのが、
服部君が命を落とすことになってしまったすべてだと思います。

裁判の中で明らかになっていく真実から私が思うことは、
アメリカには加害者のピアーズファミリーのようにおかしな人々がたくさんいるという事実です。
私はおかしいと表現しましたが、
もちろん彼らのなかでは何ら不思議ではないと思ってるはずですが。




他民族国家のアメリカにおいて人々の気質を表す表現で、よく使われる言葉、
「Mind set」という単語があります。
英和訳は、経験、教育、先入観などから形成される(習性となった)考え方。思考態度[傾向]
暗黙の了解事項、価値観や信念など。
つまり日本の例えで言えば、「カエルの子はカエル」
生まれ育った環境や思考によって、既に刷り込まれている価値観や信念は、
なかなか変えれないという事です。
日本には数種類のカエルがいますが、
アメリカには世界中の珍しいカエルも含め、とてつもない種類のカエルがいるわけですから
ややこしい事になっているのです。


私が映像でみた、ピアーズファミリーの印象は決して裕福ではない白人階級に属している
もしかしたら保守的すぎて多少レッドネック的な思想の持ち主だったのではないでしょうか。
妻のボニーの着ている衣類が印象的ではありました。(時代遅れの花柄のドレス)
きっと、彼女は日曜日の朝は教会へ家族と赴き、水曜日には教会の聖書の勉強会に出席してるような
保守派のプロテスタントなのでしょう。
「バイブル・ベルト」と言われている南部のルイジアナ州の都市の郊外の白人街に、
夫と子供達と暮らし、信仰心が強く、保守的な考えを持っている婦人なのでしょう。

Yoshi君とWebb君を不審者だと勘違いした夫人が、
警察に電話をするより早く、
“Honey, get your gun.” 
「あなた、銃を持って来て!」
夫人の行動が日本社会の常識としておかしいと疑問の声があがったそうですが、
これこそが、「Mind set」なのです。

法廷の中でボニー夫人にこの質問がぶつけられたかどうかは知りませんが、
それこそが服部君のご両親、縁者の方が知りたいポイントだと思うのです。
不審者を見つけた夫人が夫に銃を持ってこさせるより早くに
受話器を握って911(警察)をしていたら、
服部君は亡くならずに済んでいたのではないかという思いに囚われます。
日本人なら当然そういった疑問が湧くことでしょう。

ですが、そういった考えは日本人として生まれた時から
「緊急事態にはなにより先に警察に電話」
教え込まれて来ているから咄嗟の判断でも110番できるのであって、
又、日本の警察システムが組織的にもうまく機能していて
警察に対する絶対的信頼があるから疑問も持たずに連絡できるわけです。
警察に電話して反対にお金をだまし取られたなどのわるい事例が今までなかったからこそ
「警察=信頼」の「Mind set」が頭の中に出来上がっている為、
なんの躊躇もなく警察に電話ができているのです。

例えば、アメリカの大草原にぽつんと立ってる農場に強盗が入ったとします。
最寄りの街まで100㌔以上も離れている場所で緊急通報しても、どうでしょうか。
いざ警察官が来てくれるまでに完全にやられてしまいますよね。
西部劇のストリーのなかには、農場主、農場をおそうインディアン、
街の悪徳保安官(職権乱用で悪徳の限りを尽くす)、
流れ者のカウボーイ(ヒーロー)というキャラがたくさん登場します。

ボニー・ピアーズが服部君たちを不審者だと勘違いした時は
もちろん冷静であるはずがありません。
「一大事」と、思った事でしょう。
冷静沈着でいられないような緊急事態で重大な判断をしなければいけない時、
人は咄嗟に今まで頭の中に蓄積されて来た情報から答えを導き出そうとすることでしょう。
ボニー・ピアーズの脳の中の情報とは、今までの経験値によって溜め込まれた情報です。

こういった緊急時に、
彼女のお父さんが、又はおじいさんが言ったのかもしれません。
親戚のおじさんも言っていたのかもしれません。

“ Get your gun.” “Get your gun.” 

彼女の頭の中の「Mind set」では、
誰かが侵入してきたり、命の危険にさらされたら、
警察に電話で救助を求めるのではなく、

「まずは銃を構えて防御」

あたりまえのように思考回路に組み込まれていたというだけだと思います。
ですから、ボニー夫人にどうして警察に電話してくれなかったのですかの質問は
全く平行線で答えは導き出されないと思います。
自分が夫に銃を持って来てと言った事が重大な事件を引き起こしてしまったと悔やんでいましたが、
それは結果があっての後悔ですから、言葉になんの意味も持たない事がわかります。



結論から言うと服部君が間違えて呼び鈴を押した 10311 番地、ピアーズファミリー、
そこに住んでいたに夫人も夫も保守的で、
少なからずレッドネック的な白人優越主義を持っていた家庭で、
(そういう土地柄で生まれ育っている為、客観的に疑問視することもなかったと思われる。)
今までもいろんな国から留学生を迎え入れて来た服部君のホストファミリーなどと違い、
異文化に対する興味や理解もまったくもちあわせてない人達だったのです。

その日はハロウィンの2週間前の週末です。
あちこちでパーティがあって、仮装してる人がいてもまったく不思議ではない時期だったのです。
もし、服部君が間違えて訪れたお宅がピアーズファミリーでなく他の人だったりしたら。
私がその立場になって考えてみると、仮装してる人=パーティ行く人との認識は必ずあると思います。

しかしその夜、服部君とウェブ君が間違えて呼び鈴を押してしまったピアーズ家では、
そうは思わなかったのです。
保守的過ぎて、他人がどうとか、想像力を働かせる事ができない人達だったのでしょう。




さて、事件が起きた直後からバトンルージュには
日本の報道各社が集まり、この衝撃的なニュースを一斉に報道し始めます。
「アメリカを愛した少年」によると、服部君が銃で倒れた92年のバトンルージュでは、
年間75件の殺人事件が起こっており 、最初は服部君射殺事件もその内の一つとしか見られてはなく、
現地の報道も限定的だったそうです。

その後、あまりにも多くの日本のメディアが訪れたため、
アメリカの報道機関もこの事件を大きく扱いうようになっていったという経緯があります。
確かにバトンルージュの人口を日本の都市で例えると、青森県、八戸市ぐらい。
そこで年間75件も殺人事件があったとしたら、そりゃ大変な事である。
警察だって忙しくて手一杯になってしまう事でしょう。
なにしろ殺人事件だけでなく、ドラッグ、密輸、他にも重大事件がたくさんありますから。

あまりにも服部君のニュースが大々的に取り上げられるようになると、
一人の日本人留学生がが殺されたことをこんなにテレビで取り上げて大騒ぎするなんて
尋常でないと言う声まで聞こえてくるようになります。
「いいですか、アメリカの銃による被害者は年間1万人以上もいるんですよ。」
「もし彼が日本人でなく黒人だとしたら、誰も問題にはしないのですよ。」

確かにアメリカ社会ではあまりにも深刻な犯罪が次々起こるため、
銃に拠るシューティング、例えばギャング同士の打ち合いなど、
(たいがいマイノリティー、黒人同士、ラテン系など)
日常茶飯事で、ニュースになりにくいという現実があります。
ところが、黒人と白人という構図になると、例えば、先のフロリダ黒人少年射殺事件のように
マスコミの注目になり大きく世界に報道されやすいのは周知の事実です。




ピアーズ家の主人が仮装した服部くんを強盗と勘違いし、発砲。
「フリーズ」という言葉を聞き取れなかったのが原因といわれてきましたが、
服部君の事件に関して自分なりの疑問のようなものをもう一度整理してみたいと思います。

夫人が服部君を黒人と間違えたのではとの意見もありましたが、それは違うと思います。
白人至上主義や、少なからずそういった思想の影響を受けている人にとって、
たとえばその相手がアジア人であろうと、黒人であろうと、ジャップ(日本人の差別語)
ラグヘッド(頭にターバンを捲く習慣のある人達の差別用語)
白人以外はみな同じですから、服部君が黒人に見えた為に夫人が恐怖に駆られたということは
あてはまらないと思います。

毎日々、うつうつ不満だらけで、
今晩もいつものように仕事から戻り酒を飲みながら迎えた夕食時でした。
その日は妻のボニーの元夫が彼女とのあいだの子供と週末を過ごす為に迎えにくる日になっていた。
毎週元夫が子供を迎えに来る度、妻と口論を繰り返していて、
又今夜もそんな晩かとうんざりしていたのかもしれない。

たまたま、ドアの呼び鈴を押してしまった二人連れが
車に戻ろうと庭先のドライブウェイにいるのを確認できました。
夫人に銃を持って来てと頼まれてから、寝室から銃を持って服部君を射殺するわずかな間、
例えば、「どうした?」「何かあったのか?」と夫人に質問が一切されていないのも、
ロドニーが夫人同様、“ Get your gun.” で全ての真相が理解でき、
次にどう行動したらよいかがわかっていたからにほかなりません。

カーポートに立って、

”Freeze!”

確かにロドニーは静止するように求めたのに、
服部君は言うことに従わなかった。


フリーズの意味がわからなかった為に襲撃されたと言われてますが、
果たしてそうでしょうか?

銃口を突きつけられて、何か叫ばれたとしたら、
例えばそれが、ヘブライ語だとしてもエスキモー語だとしても、
たとえ一回も聞いた事のない言語でもわからないはずはないと思うのです。
咄嗟に身の危険を感じるのは言葉の壁ではなく本能が教えてくれます。

それではなぜ服部君は静止しなかったのか?
それは多分、彼が日本人として安全な国に生まれたが故、
こういった緊急の時点にどう振る舞ったらいいのかがわからなかった。
つまりそういった体験もないし、両親からも教わってないし、
そもそもそういった「Mind set」を持ち合わせていないわけですから
どうしようもなかったのではないでしょうか?

なにかしら誤解しているらしいこの家の家主。
「違うんですよ、パーティに来ただけなんですよ?」
「怪しいものなんかじゃないんです。」
敵意がない証拠に精一杯のスマイルを浮かべ進んでいったのでしょう。
「誤解なんですよ」
「聞いてください」
アメリカに来て2ヶ月、今までだって言葉が通じなくて誤解されたり、いじられたり。
毎日がそんな風に誤解を解くのにせいいっぱいだった。
「違うんです、ボクの言った意味はそうじゃないんです。」
「そんなつもりじゃないんです。」

もどかしいなと思いながらも、一生懸命、熱意を相手に伝えられたら、
言葉以上に伝わるものもあるんです。

「大丈夫」
今までだってそうやって誤解を解いて来たから.......

「話せばわかるんだって」

もしかしたら、その日眼鏡をかけていなかったそうで、
銃が見えていなかったのかもしれません。
そもそも銃もみた事がなかったので認識できなかったのではないでしょうか。
日本にいて、本物の銃をみた事がある人が何人いますか?
「44 caliber Smith & Wesson revolver」
服部君が撃たれた銃です。
16才の服部君が44口径ルボルバーの銃を突きつけられても、
それが銃であると認識できたかは非常に疑問が残るとおもいます。
対象的に後ろにいたウェブ君はロドニーが銃を持っている事にいち早く気づき、
咄嗟に「これはやばい!」と直感します。
ウェブ君は「Mind set」でその状況がどういったものであるか知っていたからです。




日本人留学生射殺事件にある真実は
「服部君がどうして撃たれた?」ではなく、
日本人が日本に住んで考えつくありとあらゆる事を駆使して他国の異文化を理解しようと思っても
現実には理解不能の「どうして?」の部分がたくさんあるという事です。

服部君はなぜ射殺されてしまったのか?
よくない時間によくない家庭のドアベルを鳴らしてしまったのが悲劇の根本だと思われます。
ですが、ルイジアナ州、バトンルージュの12人陪審員を始め、街のほとんどの人は
不審者に対して家族を守ろうとした正義感溢れる善良な市民が、
たまたま撃った相手が外国人だった為にややこしいことになってしまって、
もしこれがダウンタウンにごろごろいるようなカラードピープルだったら、
なんの問題もなかったのに..........

アメリカの異文化の違いは民族間だけでなく人種間、宗教間、思想間にまで
根づよく蔓延り、絡まりあっています。

"呼び鈴が鳴ったので入り口へ出てみると若い二人が確認できました。
慌ててドアを閉め、奥に戻り、夫に銃を取って来てくれるように頼みました。”

単純に銃がなかったら起こらなかった事件だったのでしょうか?
銃は人を殺せません。
銃を扱う人がいるからこそ殺人が起こるわけですよね。
銃が悪いのでしょうか?
人が悪いのでしょうか?

次回はいよいよ、今回のテーマで一番わかりずらく、理解しがたい
アメリカの「ガンコントロール」について書いていこうと思います。