時々「どんな本を読んでいるのか他人には知られたくない」という話を聞く。理由としては「頭の中を覗かれているようで嫌だ」とか「自分の好みを知られるのは恥ずかしい」といったものが多い。色んなジャンルを万遍なく読んでいる人はそういうふうに思わないかもしれないが、本の内容によっては「知られたくない」という気持ちになるのも分かる。
活字に関して言うと私の読書傾向は偏っている。近現代の日本の小説がほとんどで(作家も概ね決まっている)、たまに海外文学やエッセイなども読むが、実用書、歴史、哲学、専門書の類は全くと言っていいほど読んだ事がない。興味がないわけではないのだが、いざ書店や図書館でそういう本を目の前にしてもなかなか手が伸びないのである。
何だか長い前置きになってしまったが、読書の秋という事で本を2冊購入した。私はどんな本を読んでいるか他人に知られても別に嫌ではないので(単に何も考えてないので 笑)ちょっとした記録として記事にしておこうと思う。

一冊目は川村元気著『億男』。発売されたのは去年の秋で、彼の小説第1作である『世界から猫が消えたなら』と同様、書店で見かける度に買おうかどうしようか迷っていた。と言うのも、ここ何年かは漫画や雑誌を含めて手持ちの本を減らそうとしてしていたので、新しい本は極力買わないようにしていたのだ。
もう一冊はトレイシー・シュヴァリエ著『真珠の耳飾りの少女』。こちらは10年以上前に発売された小説で、数年前に読んでみたいと思ってから実際に購入するまで随分時間がかかってしまった。タイトルの通りフェルメール作『真珠の耳飾りの少女』の絵画をモチーフとした、私が普段あまり読まない恋愛小説である。
どちらも読み始めたらすぐに終わってしまいそうで、それが何かもったいないような気がしてまだページを開いてはいない。本はもちろん読んでいる最中が一番面白いが、読む前にどんなストーリーが書かれているのだろうと期待を膨らませる時間も私は好きだ。
まだ読んでいない本が2冊あるのに(ましてや本を増やさないようにと気をつけているはずなのに)もう1冊くらいコツコツと長く読めそうな小説を買おうかなと思っている。古典のミステリーなんかいいかもしれない。まだしばらく秋の長雨が続くらしい。夏からめっきり外へ出かけなくなってしまったが、まぁ、別にいいかなと思う今日この頃である。