居士林と仏殿の間の道を進んで行くと左側に「妙香池」が見えてきます。


イメージ 1


 この道は仏牙舎利参道といい、仏牙舎利(ぶつげしゃり:お釈迦様の骨)が安置されている「舎利殿」へと続いています。国宝である舎利殿は通常非公開で、正月三が日と11月3日前後に外観のみが公開されています。


イメージ 2


 写真右側に見える露出した岩盤は、虎の頭に見立てて「虎頭岩(ごとうがん)」と呼ばれています。またこの池は禅僧・夢窓疎石(むそうそせき)の作と伝えらています。


イメージ 3


緩やかな坂道を上って先へと進みます。


イメージ 4

イメージ 5


 門の前に「開基廟」という立て札があったこちらは、北条時宗の墓所(開基塔)で「仏日庵(ぶつにちあん)」と呼ばれています。また、ここの境内にある茶室が川端康成の小説『千羽鶴』に登場する茶室のモデルとなったそうです。


イメージ 6


 境内の一番奥までやって来ました。この階段を上ると「黄梅院(おうばいいん)があります。先ほど通って来た妙香池の作者と伝えられる夢窓疎石の塔所で、文和3年(1354年)に門弟の方外宏遠(ほうがいこうえん)が開創しました。


イメージ 7


門をくぐると緑豊かな境内が現れます。


イメージ 8


境内にある聖観音堂には聖観世音菩薩が祀られていています。


イメージ 9


 石の上に祀られた木彫りの仏様。鳥の声しか聞こえない庭でひっそりと佇んでいます。説明が後になりましたが、黄梅院は元々、北条時宗の菩提を弔うため、覚山尼(かくざんに:時宗の妻)が華厳塔を建てた場所だったそうです。

 黄梅院の新緑の中で一休みした後、次は来た道を戻って方丈へと向かいます。