「東寺」は平安京遷都後まもない延暦十五年(796年)、藤原伊勢人という人物が造寺長官(建設工事責任者)となって建立したといわれている。それから二十数年後の弘仁十四年(823年)、真言宗の宗祖である弘法大師空海が嵯峨天皇から東寺を賜った。この時から東寺は国家鎮護の寺院であるとともに、真言密教の根本道場となった。


大宮通りに面した慶賀門。隣には交番と消防署がある。

宝蔵のまわりを囲むように咲く蓮の花。

境内の北寄りに建つ食堂(じきどう)。地震や火災で何度か再建された後、現在の建物は昭和九年に(1934年)に完成したものである。食堂には明珍恒男作の十一面観音像が本尊として安置されている。

薬師三尊・十二神将が安置されている国宝、金堂。延暦十五年(796年)に創建された。現在の建物は豊臣秀頼が発願し、片桐且元を奉行として再興させたものである。

こちらは東寺の創建時にはなかった講堂。天長二年(825年)、弘法大師によって着工され、承和二年(835年)頃に完成した。現在の講堂は延徳三年(1491年)に再興された建物で、中には立体曼荼羅が安置されている。重要文化財。


東寺の象徴として知られる国宝、五重塔。天長三年(826年)弘法大師の創建着手に始まり、その後、雷火や不審火で四回も焼失した。現在の塔は五代目で寛永二十一年(1644年)、徳川家光の寄進で建てられたものである。高さ約55m、現存する日本の古塔中最高の塔である。

美しい細工が目を引く門。

九条通りに面した重要文化財の南大門。明治二十八年(1895年)、三十三間堂の西門を移築したものである。

バスが来るまで南大門の前に座ってぼんやり境内を眺める。お寺にはどうしてこんなに涼しい風が吹くのだろう。いつまでもここに座っていられそうだったが、次の場所に向かうためバス停に向かう。
京都散策もそろそろ終わりに近づいてきた。