趣のある庭を歩き、茶室へ向かう。茶室「東陽坊」は天正十五年(1587年)に豊臣秀吉が催した北野大茶会で、利休の高弟・真如堂東陽坊長盛が担当した副席と伝えられている。


途中にある大きな硯は、京都洋画の開祖である田村宗立が生前に愛用していたもの。宗立は真言密教の画僧として「月樵」という雅号がある。宗立の死後、この後庭に大硯が田村宗立碑として建立されたらしい。

茶室の周りには竹の垣が。


東陽坊は草庵式二帖台目席。規範的な茶室の作りとなっている。


茶室を見学した後は本坊の中庭へ。


「潮音庭(ちょうおんてい)」は中央に三尊石、その東に坐禅石、廻りに紅葉を配した四方正面の禅庭。四方正面だけあって、どこから見ても美しい庭だ。夏にその静けさと涼しさを味わうのもいいが、紅葉が色づく季節の庭も見てみたい。