北京で最初に訪れた場所は“天壇公園”。1420年、首都北京の建設の際に、明の永楽帝が天地を祀る大祈殿を創建したのに始まる。敷地は地と天を意味する古代中国の宇宙観に基づき「南方北円(南が方形、北が円形)」になっている。面積は273万㎡で、後に紹介する故宮博物館の4倍の広さだ。公園には東西南北の4つに門があるが、私が歩いたのは北門から南門へ抜けるコースである。


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 長い回廊を歩いた先に見えてきたのが“祈年殿(きねんでん)”。針を一本も使わずに28本の柱で支える構造の木造建築で、皇帝が正月に五穀豊穣を祈った場所だ。


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 中央にある4本の龍井柱は春夏秋冬の4つの季節を、その周囲に並ぶ12本の金柱は1年の12ヶ月を、柱の間の24空間は24節気を、外側の12本の柱は12時間を象徴していると言われている。


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 広い園内をひたすら歩く。


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 木の幹が龍のような模様をしている杉の木。龍が体をくねらせ、天に昇ろうとしているようだ。


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 傘を開いたような屋根をしている“皇穹宇(こうきゅうう)”。祈年殿に比べて規模は小さいが、円形の美しい建物だ。中には先帝の位牌が安置されている。天井は色鮮やかに彩色されている。


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 皇穹宇を囲む土壁は“回音壁”と呼ばれ、音声伝導が良くなっている。壁の端で小声を出すともう一方の端まで伝わる。
  

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 最後に、天壇の中で最も重要な祭壇である“圜丘壇(かんきゅうだん)”。冬至になると皇帝自らが天を祀る大典を行った。階段、敷石、欄干などの数は全て、最高の陽数である9とその倍数になっている。露台の上には“天心石”という石があり、この石の上に皇帝が立って祈りを捧げた。