ヴァチカン市国を出て、まずはサンタンジェロ城(Castel Sant' Angelo)へ。古代ローマ皇帝ハドリアヌスの霊廟だった建物を15世紀に城塞へと改築。6世紀にペストが流行した時、大天使ミカエルがここに降り立ち疫病の終わりを告げたという逸話からこの名前がつけられた(サンタンジェロとは聖天使という意味)。



城へと続く橋はベルニーニの作品で天使の像が並んでいる。その橋を渡り、少し歩くと最高裁判所が見えてくる。

そろそろお腹もすいてきたので、ナヴォーナ広場近くのカフェで食事をとることにする。


ナヴォーナ広場(Piazza Navona)はもともと古代ローマ時代の競技場だった。現在の姿になったのは17世紀頃。広場に面してサンタニューゼ・イン・アゴーネ教会が建っている。ここを祝祭用の会場として利用するためにベルニーニが噴水の建設を担当し“ネプチューン・四大河・ムーア人”の3つの噴水がある。下の写真はネプチューンとムーア人の噴水。


ピンクのテーブルクロスが目を引くカフェ・ドルチェ・ヴィータ(Dolce Vita)。店のウェイターいわく、イタリアの有名人をはじめ各国の要人も訪れていて、その割には値段がリーズナブルというカフェ。店内にはチャールズ皇太子の写真もあった。



注文したブルスケッタとラザーニャ。料理はとても美味しかった。日本語のメニューはないが英語は通じるし、ウェイターも親切なのでお勧めです。

カフェのビジネスカードをもらって外へ出る。ここから、どこをどう歩いたのか今ではもうよく覚えていない。どこに続いていくかわからないローマの道をひらすら歩く。一応、スペイン広場には行く予定だったが、道に迷ってもうどうでもいいや、という気分になってしまった。曇り空の下、少しの憂鬱。

途中で思いがけずパンテオン(Pantheon)の前に出る。紀元前27年にローマの将軍アグリッパが建設し、ハドリアヌス帝が改築。その後は教会として使われていた。画家のラファエロが眠る場所としても有名。

諦め半分の中、やっとスペイン広場(Piazza di Spagna)にたどり着く。17世紀、広場の右側にスペイン大使館があったのでこの名が付けられた。『ローマの休日』でオードリー・ヘプバーンがジェラート食べながら階段を降りるシーンが有名だが、現在ではここでの飲食は禁止されている。
この日は歩いて疲れ果て、早めにホテルへと戻った。明日にはもうイタリアを離れる。最後の夜だったが、旅の終わりの感傷にひたることなくすぐに眠ってしまった。夢も見ずに。