あの病院で月に1度、言語聴覚士さんの訓練を受けられることになりました。

 

 

 

 

ことばの発達検査に挑む年中さんの息子

 

 

 

訓練初日。成育歴の聞き取りの後、発達検査を受けました。

 

定番の絵カードを、スムーズに答えて行きます。

 

とり、かさ、はさみ、サッカー。

「それじゃあ」と、先生(言語聴覚士さん)が言いました。
 

 


「なくのはどれですか?」


ヒルマはすこし考えてから、しずかに言いました。

 


……タラー


「どれ?」という問いに、「ない」と答える強い心ネガティブ


先生の質問はつづきました。
 

 


「勝負するのはどれですか?」

……しょ、勝負!???
それはかなりハイレベルな質問!!!


ヒルマの答えは─


 

……だよねえ。


そればかりか─

 

 



……タラー

思い返してみればこれまでだって、ことばが出るのをずっと待って来たのです。

 

「犬」が「どうぶつ」になる日もいつかは来るはず。

大丈夫、お母さんは見守っているからね─
 

 


やきもきしながら……もやもや

 


ヒルマ!みかん、みかん!!



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