重力ピエロ
僕が始めて読んだ伊坂作品は、一つの短編でした。それは数名の著者が参加したオムニバス短編小説「I LOVE YOU」 に掲載されていた「透明ポーラーベア」 。いきなり見事にやられましたね。小説で泣くことってあまりないのですが、僕の胸の奥に眠る意固地な塊がガラガラと崩れたような感覚がありました。
気になっていた作家さん。それは思っていた以上の素敵な作家さんでした。
それから彼の作品ばかり見ています。他の作家さんの小説も読んでますけどね。途中まで読んでいても、伊坂作品を買たらそこでストップしてしまってます。
今回読んだのは「重力ピエロ」
彼の代表作でもある作品。
もう、最高ですね。大胆なストーリーに張り巡らされた繊細な描写。さまざまな伏線が心地よく、先をどんどん読みたくなるユーモアでワクワクする展開。読み終わった瞬間の満足感や爽快感は他にないですね。
内容は少しダークで悲しい面もあります。でも本当に悲しい出来事って何だろうと思いました。なんだか、少し羨ましいとも思える家族愛があって、すべてを笑い飛ばせてしまえそうなユーモアな世界がありました。
悲しみってはかるものではないんですね。自分が幸せといえばそれは誰にも変えられない。
他人をはかるより、まずは自分と向き合って幸せを確認できればね。人の幸・不幸を決めるのは他人じゃないって気付くはず。それって大切なことだなって思います。
僕らは知らない内に、他人の不幸を決め付けては、同情したり、心配したり。なんかそれって違うのかなって思いました。きっと、SOSに気付いてあげることさえ出来たらいいんですよね。
そして彼の作品の特徴でもあります。講読後に込み上げてくる、終わってしまった残念感。
気が付けば違う伊坂作品を本屋で物色。そんな繰り返しになってますw。
他にも好きな作家さんはいますけど、伊坂作品は一番楽しいですね♪おすすめ★★★
他の伊坂作品のおすすめはこちらです♪
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