「俺んち、着替えようとするとオカンが勝手に入ってきてよ。どれだけノックしろって言っても無視なんだよ」
「なぁ~親って学習能力ねぇよな!家もだよ。」
「部屋カギ欲しくね?」
「欲しい!欲しい!でもなぁ、何度言っても聞いてくれないからあきらめるしかないのかな?」
「認める以前に認めてもらいてぇよ。俺の部屋なんて勝手に掃除されるんだんぜ?入るな!って文句言ったら『アンタの部屋が汚いからだ』って逆ギレされっしよ。自分の非は認とめねぇんだぜ?あいつら俺をペットか何かと勘違いしてるぜ?絶対!」
「あ~わかるわかる。なくなってるモンが多いよな。所定の位置が決まっているのにさ!こっそりと隠しているモンが部屋の中央に並べてあったりすると心がっ切られるよな~」
「隠してるモンって何さ?」
「いろいろだよ。親に黙って買ったり、拾ったりしてくる物あるだろ?」
「まぁね。ところでよ、学校で発行されてる学級通信見たかたか?」
「ん?お前、そんなモン見てるのか?」
「まぁ、いいから見てみろよ。ここ」
「何々・・・『子どもに鍵は必要ですか保護者アンケート』?」
「結果だよ結果」
「必要だと考えている保護者は約20%・・・か。物分り良い親ってそんなにいないんだな」
「な~。」
「コレ見てみろよ。アンケートの内容さ~」
「ん?何々・・・」
『子どもに部屋の時点で贅沢だ!』(50歳男性)
「問題外だな」
「あぁ、意見聞く気ないぜ?こりゃ」
「ぜってぇ、熟年離婚だな」
「あぁ、間違いないな」
「コレもじゃないか?」
『俺のほうが自分の部屋欲しい!』(49歳男性)
「多分そうだろうな」
「あ、コレ困るな」
「どれ?」
『カギ取り付けるお金がない』(45歳女性)
「鍵の取り付けって2,3万だろ?お年玉で大丈夫じゃん。こんなの言われたら、俺、人生悔い改めるよ」
「私が間違ってました~って思いっきり土下座するよな」
「意外とおもしろいな」
「だろ?意外とおもしろいモンが多いんだよ。でな感心したのがこれこれ」
『子どもには隠し事をするための知恵を身に着けることが必要』(76歳男性)
「・・・76の父親ってどうなん?」
「エェ!?そこか?」
「でさ、俺も鍵が欲しいって話に戻るけど必要だと考えている物分りいい保護者は約2割だろ?」
「でもなぁ、この20%の意見もどうかなと思うぞ。」
「ん?どう言うこと?」
「ここ、ここ」
「何々・・・」
『子どもにだってプライベートは必要』(39歳男性)
「おぉ!いい意見だな!」
「そこじゃないよ、こっち。こっち。」
『新しい『お義父さん』と生活をはじめて・・・トイレの鍵を閉めた瞬間が一番安心したから』(35歳女性)
「・・・ものすごい物語が想像できるな。」
「だろ?」
「なぁ~もう少しさ、俺らでも親を納得させられるような意見はないのか?」
「ん~・・・。コレは?」
『防犯』(年齢不詳男性)
「なぁ・・・これは誰も納得しんぞ?」
「かもなぁ・・・。でもさ泣けば叶うってこともあったぞ?ここ、ここ」
『娘が、泣きついてきたため』(42歳女性)
「・・・これってカギ以前の問題じゃないのか?」
「え!?そういう意味なの?俺、女の泣き落としだと思ったよ。」
「結局さ、親をなっとくさせられる意見ないな・・・。」
「だな、どれだけ言っても母親を中心に動いている家では俺らの意見はとらないな」
『はぁ~』
「俺ら、女にしかれっぱなしだな」