かつて私の元に訪ねた原住民はテレビを指差しこう言った。 

 

「あの動く箱は何だ?」

 

と。

 

「狩はどうしてるんだい?」

 

「誰がご飯を作るんだい?」

 

質問の山。

 

当時の私の生活は家でのんびりとテレビを見ているものだった。 

 

そう、彼らにとってみれば一日中箱を眺める妙な人。

 

そんな私に彼らの族長は言ったのだ。

 

「あなたはちゃんと現実の世界を見た方がいい」

 

と。

 

今ではどうだろう。

 

彼らの言う箱は世界中に散布され、

原住民のフリをしている人の方が多い。

 

かつて、私に現実を見なさいと言った族長でさえもテレビに釘付けだ。

 

そんなTV番組を見ながら私は金魚に餌をやった。

 

さて、どこからが私の世界でどこまでが私の管理できる世界なのだろうか。

 

 

 

 

 

ちゃん。ちゃん。 

 

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*物語はフィクションです。*

 

箱の世界に広がるは自分の世界のみ

 
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